山で亡くなった親友の足跡を探す旅。新鋭ルオ・イシャン監督「雪解けのあと」

山で亡くなった親友の足跡を探す旅。新鋭ルオ・イシャン監督「雪解けのあと」1
山で亡くなった親友の足跡を探す旅。新鋭ルオ・イシャン監督「雪解けのあと」2

提供:キネマ旬報

「この人生、感謝しているよ」と書き遺し、若者が山で亡くなる。親友だったルオ・イシャン監督は、喪失と向き合いながら足跡を辿る--。ドキュメンタリー映画「雪解けのあと」が、6月14日(土)よりユーロスペースほか全国で順次公開。ポスタービジュアルが到着した。

2017年4月26日、ネパールの山岳地帯で47日間にわたり遭難していた台湾の若者、ユエとチュンが発見される。ユエは救助され、チュンは3日前に亡くなっていた。ルオ・イシャンにとってチュンは高校時代からの親友で、憧れの存在でもあった。また、本来は体調さえ良ければイシャンもその旅に同行するはずだった。
チュンは洞窟でのビバークで、イシャンへの手紙や人生への感謝を数百ページにわたり書き遺していた。それはイシャンとユエを苦しめると同時に、次の道へ踏み出すことを促した。ユエは次第に身を引き、イシャンはひとり、チュンの足跡を追うためネパールへ旅立つ--。
事故から7年後に完成した映画は、2024年の金馬奨でドキュメンタリー部門にノミネートされたほか、ヴィジョン・デュ・リール、トレント山岳映画祭、サンフランシスコのLGBTQ+映画祭、さらに東京フィルメックスなどで上映された。山とジェンダーというテーマを交差させながら、悔恨や祈りとともに死と再生を見つめた静かな感動作だ。

「雪解けのあと」
監督:ルオ・イシャン(羅苡珊)
プロデューサー:チェン・ヨンシュアン、ジュオ・ヅーラン、ルオ・イシャン
共同プロデューサー:藤岡朝子、チェン・ウェン
編集:リン・ワンユー 撮影:ルオ・イシャン、ツァイ・ウェイロン 録音:ポン・イエション
原題:雪水消融的季節 After the Snowmelt
2024/台湾、日本/中国語/110分
字幕:中山大樹 協力:山形ドキュメンタリー道場
企画・提供:ドキュメンタリー・ドリームセンター
配給協力:ノンデライコ 配給:テレザ
公式サイト:yukidokenoato.com

最終更新日
2025-04-01 09:49:10
提供
キネマ旬報(引用元

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