乱暴ゆえに行く先々で問題を起こして居場所を失った少女を描き、第69回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(アルフレッド・バウアー賞)とベルリナー・モルゲンポスト紙読者審査員賞、2020年ドイツ映画賞で最優秀作品賞をはじめ8部門を受賞した「システム・クラッシャー」が、4月27日(土)よりシアター・イメージフォーラムほかで全国順次公開。ティザーポスターと特報映像が到着した。
父にトラウマを植え付けられ、手の施しようがない暴れん坊と化した9歳のベニー。烈火のごとく怒り、里親宅、グループホーム、特別支援学校などどこへ行っても追い出されてしまう。そんなベニーの願いはただ一つ、「ママのもとに帰りたい」。しかし母はベニーを愛しつつも接し方がわからず、施設に押し付ける。
そんな中、非暴力トレーナーのミヒャはベニーと二人きりで3週間、山小屋で過ごす隔離療法を行うことに。すると、初めは文句を言っていたベニーが、徐々にミヒャに心を開き……。
監督はこれが初の長編劇映画となるノラ・フィングシャイト。サンドラ・ブロック主演の次作「消えない罪」(20)でハリウッド進出し、シアーシャ・ローナン主演・製作で「The Outrun」(23)も発表、注目を浴びている。
当時10歳でベニーを演じたへレナ・ツェンゲルは、ドイツ映画賞主演女優賞を史上最年少で受賞。その後は「この茫漠たる荒野で」(20)でトム・ハンクスと共演してゴールデン・グローブ賞助演女優賞にノミネートされ、「The Legend of Ochi」でウィレム・デフォー、エミリー・ワトソンと共演することも決まっている。
ミヒャ役は「西部戦線異状なし」(22)のアルブレヒト・シュッフ、ベニーを担当するソーシャルワーカー役は名バイプレイヤーのガブリエラ=マリア・シュマイデ。強烈かつ繊細な描写で心揺さぶる注目作だ。
「システム・クラッシャー」
監督・脚本:ノラ・フィングシャイト 撮影:ユヌス・ロイ・イメール 音楽:ジョン・ギュルトラー
出演:ヘレナ・ツェンゲル、アルブレヒト・シュッフ、リザ・ハーグマイスター、ガブリエラ=マリア・シュマイデ
原題:Systemsprenger 英題:System Crasher
日本語字幕:上條葉月 後援:ゲーテ・インスティトゥート東京
提供:クレプスキュール フィルム、シネマ サクセション 配給:クレプスキュール フィルム
2019年/ドイツ/ドイツ語/カラー/125分/ビスタ
© 2019 kineo Filmproduktion Peter Hartwig, Weydemann Bros. GmbH, Oma Inge Film UG (haftungsbeschränkt), ZDF
公式サイト:http://crasher.crepuscule-films.com