
第 30 回 PFF(ぴあフィルムフェスティバル)プロデュース作品、台湾出身の蘇鈺淳(スー・ユチュン)監督作品『メイメイ』が、2027 年 1 月8日(金)より Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほかにて劇場公開することが決定。
日本で俳優として暮らす妹と、台湾から妹のもとを訪れた姉。この姉妹を主人公に、家族だからこそ生まれる愛情とすれ違いを繊細に描いたヒューマンドラマ。台湾出身の実際の姉妹、王渝萱(ワン・ユーシュエン)、王渝屏(ワン・ユーピン)の二人が主人公の姉妹を演じております。
映画づくりに奔走する者たちを描いた初長編『走れない人の走り方』が多くの映画ファンに支持され、期待の新人監督に贈られる「第 29 回 新藤兼人賞」の最終選考監督のひとりにも選出された蘇鈺淳(スー・ユチュン)。東京藝術大学大学院の卒業制作として手がけた前作に続く 2 作目の長編『メイメイ』は、監督自身と同じく台湾をルーツに持つ姉妹の物語を軽妙な筆致で描いた作品だ。それぞれ異なる人生を選んだ姉妹の歩みが、彼女たちにとって近くて遠かった日本の都市の中で交差していく。
本作は、「第 30 回 PFF プロデュース作品」として誕生したもの。映画界の新しい才能の発掘と紹介を担ってきた「PFF」が、企画開発から製作、そして劇場公開に至るまで、トータルでプロデュースする。短編映画『豚とふたりのコインランドリー』が「第 43 回ぴあフィルムフェスティバル PFF アワード 2021」で審査員特別賞を受賞し、ここで見出された蘇監督の才能が、新時代の長編映画の形として結実した。
物語は、とある日本映画の撮影現場からはじまる。台湾出身の俳優・昀鎂(ウェンメイ)は来日して 5 年が経つが、まだ日本語のセリフを口にすることに大きな難しさを感じている。出番直前まで練習を繰り返すものの、本番では監督からの「OK」がなかなか出ない。そんな夜、台湾からやってきた姉の慧玲(フイリン)とその夫の季平(ジーピン)を迎えることになっていた。それまで疎遠になっていた姉妹の人生が、やがて溶け合っていくこととなる。
団塚唯我監督の『見はらし世代』、坂西未郁監督の『メモリィズ』、さらには池本陽海監督の『ディッシュアップ』など、同世代の若い才能たちの長編デビュー作に、出演者のひとりとしても関わりのある蘇監督。そんな彼女の創作に集ったのはユニークで多彩な面々だ。
台湾からやってきた昀鎂と慧玲の姉妹を演じるのは、台湾で活躍する王渝萱(ワン・ユーシュエン)とその姉の王渝屏(ワン・ユーピン)。異郷の地で交わるふたりの女性を実の姉妹が演じている。この姉妹の物語と並走し、特別な関わりを持つ存在として、慧玲の夫である季平役を朝井大智、昀鎂が出演する映画の助監督・富田役を水間ロン、慧玲と季平の物件探しをアテンドする土山役を門田宗大が演じているほか、台湾で人気のイラストレーターで漫画家の高妍(ガオ・イェン)、日本が誇るバイプレイヤーの森下能幸らが重要な役どころを担っている。
脚本は『走れない人の走り方』に続き、東京藝術大学大学院で蘇監督と同期であった上原哲也、石井夏実との協働により紡ぎ出したもの。スタッフには、撮影の柳島克己、音響の黄永昌、編集の大川景子など、日本映画界の中核を担う顔ぶれが並んでいる。この座組からも、蘇監督にかかる期待がうかがえるだろう。
本作で蘇監督が描いたテーマは、“コミュニケーションの不確かさ”だ。私たちは何を拠り所にして、他者と理解し合い、そして分かり合えなさを実感するのか。蘇鈺淳という若き映画作家の真摯で温かな眼差しが注がれている。創作のため、自身の人生を歩むために台湾から日本にやってきた彼女の視点を介して、私たちは他者と関わり合うことの困難と豊かさを体感することになるだろう。
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配給:ソウルマンワークス
