等身大の日常を見つめながら、まったく新しい領域に踏み込む傑作、監督・竹馬靖具 × 原案・中川龍太郎による『そこにきみはいて』の公開日が、11月28日(金)に決定。あわせて、主演の福地桃子が演じる香里と、共演の寛一郎が演じる健流、それぞれの視点から描かれる特報映像2種とティザービジュアル2種を解禁。また監督・原案・キャストよりコメントが到着。
注目の実力派俳優 福地桃子と寛一郎
これまでのイメージを覆す“唯一無二”の役どころ
『そこにきみはいて』は、名づけられなかった感情、誰にも理解されない痛みを繊細かつ大胆な詩的リアリズムで描く。主演を務めるのは、福地桃子。舞台『千と千尋の神隠し』などで主演を務め、iPhone 16 Proで撮影された是枝裕和監督の短編映画『ラストシーン』も絶賛を浴びた彼女が、当て書きされたヒロインの香里(かおり)を演じる。そして『菊とギロチン』などの演技で新人俳優賞を総なめして以来、『ナミビアの砂漠』や連続テレビ小説『ばけばけ』など活躍の場を広げる寛一郎が、香里と特別な絆を結ぶ健流(たける)を演じる。さらに兒玉遥、朝倉あき、筒井真理子ら、物語に共鳴した俳優陣が集い、それぞれの誠実なまなざしで作品世界を支える。
竹馬靖具(監督・脚本)×中川龍太郎(原案・出演)
注目の映画作家のコラボで描く“詩的リアリズム”の世界
本作の原案は映画作家で詩人の中川龍太郎(『走れ、絶望に追いつかれない速さで』『四月の永い夢』)。中川の盟友であり、作品ごとに新たな側面を見せ続ける映画作家・竹馬靖具(『今、僕は』『蜃気楼の舟』『の方へ、流れる』)が監督・脚本をつとめ、静謐な映像と誠実な語り口で、誰かと共に生きることの難しさと希望を描き出した。さらに中川が、俳優としても参加し、中野慎吾(なかのしんご)を演じる。国内外から注目される二人の映画作家の唯一無二のコラボレーションで描く、新たなる詩的リアリズムの世界が誕生した。
「嘘でも 特別だった」「本当のことは 言えなかった」
それぞれの視点で描く、特報2種・ティザービジュアル2種を解禁
このたび解禁された特報は「-side 香里-」「-side 健流-」の2種で、香里と健流それぞれの視点からモノローグが語られ、唯一無二の存在との“出会い”と“喪失”を思わせる、ティザー映像となっている。また、ティザービジュアルは、海辺の船上でたたずむ香里と、物思いに耽るような健流、それぞれの姿を捉えた2種。「嘘でも 特別だった」(香里)、「本当のことは 言えなかった」(健流)という言葉が添えられ、何かを隠しているようなふたりの関係性を詩的に想起させるビジュアルとなっている。
『そこにきみはいて』特報 【-side 香里-】https://youtu.be/RKyWVMi8azk
『そこにきみはいて』特報【-side 健流-】https://youtu.be/b3U_ixyex0s
<コメント全文>
●竹馬靖具(監督・脚本)
中川さんから原案を受け取ったとき、正直に言えば、私にはこの脚本は書けないと思いました。けれど、主演の福地さん、中川さん、寛一郎さんという3人の存在から強いインスピレーションを受け、この物語は、自然と輪郭を持ちはじめたように思います。福地さんは、非常に難しい役柄に真正面から向き合い、見事に演じてくれました。この役を演じられるのは、やはり福地さんしかいない──作品が完成した今、あらためてそう感じています。
●中川龍太郎(原案・中野慎吾役)
”演じる”ことによってのみ癒すことができる痛みがあることを竹馬監督に教えていただきました。”中野慎吾”という小説家は、自らの痛みから目を背けることで大切な人たちを傷つけつづけてきた人物です。その姿には、自分が監督として映画に関わる中では表現できなかった感情や言葉が詰め込まれています。
拙作『走れ、絶望に追いつかれない速さで』が公開されてちょうど十年。あの時、観客の皆様との対話を通して、自分の抱えていた問題にわずかな光明が見えた気がしました。あの日々のように、この作品を見ていただいた方々と対話できる日を楽しみにしています。
●福地桃子(主演・香里役)
私たちはどこまで行けるのだろう。深い繋がりがあると信じるふたりの人生の1ページです。
信じたい気持ちと信じるということが、すれ違うことを知っている。“ほんとう“を知りながら、人はどこまで信じることができるのだろう と考えます。
じっくり流れていく時間の中には沢山の学びがあり、大切な時間を過ごさせてもらいました。
この作品を通して、彼らの人生を通して、皆さまに何が届くのか、楽しみにしています。
●寛一郎(健流役)
自分自身の一つの節目を刻んだ作品。
大切な作品です。
監督共演者共に素敵な出会いでした。
少しでも多くの人に見てもらえることを願ってます。
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(c)「そこにきみはいて」製作委員会