第74回ベルリン国際映画祭コンペティション部門で上映され、高い評価をうけた社会風刺を効かせたヒューマン・エンターテインメント『ラ・コシーナ/厨房』が6月13日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISUGARDEN CINEMA ほか全国公開。
本作の舞台は、スタッフの多くが移民で構成されたニューヨークの観光客向け大型レストラン「ザ・グリル」。その人間関係を時にユーモラスに、時に痛烈に描いたヒューマン・エンターテインメントです。イギリスの劇作家アーノルド・ウェスカーが書いた1959年初演の戯曲「調理場」を原作に、舞台をニューヨークの観光客向けレストランに移し、まぶしく先進的な街と、レストランで働きながらアメリカン・ドリームを求めて滞在する移民たちの対比が全編ほぼモノクロームでスタイリッシュに描かれていきます。
ランチで賑わう大型レストラン。その頃、厨房ではまさかの洪水が発生…!
この本編映像は、本作の大きなハイライトシーンのひとつといえる、ランチで大賑わいの「ザ・グリル」の客席フロアとその奥にある厨房で起こる驚愕の出来事を捉えた14分ノーカットシーンの一部を切り取ったもの。この日、ドリンクのディスペンサーが故障しチェリーコークが販売中止となっていたが、それを知らず注文を受けたウェイトレスがグラスにチェリーコークを注いでしまう。咎める厨房スタッフとの間で口論が起こる中、ジュリア(ルーニー・マーラ)が出したピザが生焼けとのクレームが発生。そこへ、ジュリアの恋人で料理人のペドロ(ラウル・ブリオネス)が興奮ぎみに彼女に喜びの報告をするが、ジュリアは笑みを浮かべながらもオーダーのケーキプレートをピックアップし、せわしなく客席へと向かう。カメラはそんなジュリアを捉え続け、一緒に客席スペースへ。そこで繰り広げられる仰天の場面の数々を捉えていく。そして、客の食べ残しを口にしたスタッフが厨房エリアに戻ると、先ほどのチェリーコークがあふれ出し、床には謎の大洪水が発生していた…。しかし、絶えず続く大量の注文を前に手を止める者は誰もおらず、カオスと化したこの厨房で何かが起こる気配に、続きが気になるシーンとなっている。
計算し尽くされたカメラワークや俳優たちの動きも目を見張るシーンだが、脚本も手がけたルイスパラシオス監督は、ここから続く14分ノーカットシーンを本作の中核と捉え、脚本執筆の段階からそれを前提に考えていたという。監督は、このシーンの狙いについて「ランチのラッシュ時に起きる連続した出来事は、ひとつながりのアクションとして描いています。観客が、実際にキッチンで働く料理人やウェイトレスと同じように、この空間に没入してほしいと考えたのです」と明かす。セットをレストランとして機能させるために、まず実際にシェフを雇い、レストラン全体のデザインとメニューを決めた上で厨房のレイアウトを決定させた。マーラは、このシーンの撮影を振り返り、「まるで振り付けされたダンスのようでした。舞台にすごく近い感覚で、ものすごいエネルギーが必要だったんです」と語っている。
映画のオリジナルグッズやコラボメニューが登場!
公開初日には、俳優・佐津川愛美さんのトークイベントも決定
映画の公開を控え、映画のオリジナルグッズやコラボメニューが続々登場! レディース古着ショップの「SEQE ー シーク」では、洗練されたデザイン2種類のTシャツとトートバッグが登場。Tシャツは本作のアザービジュアルをベースにしたデザインと、映画にアイコニック的に登場するロブスターを大きくあしらったデザインとなっている。ぜひお好きなアイテムを見つけてほしい。クラフトブルワリーの「Totopia Brewery」からは、ロブスターなどがお皿の上で踊るキュートなパッケージを施したクラフトビール缶が登場する。NYのマンハッタンが発祥であるロブスターロール専門店「LUKE'S LOBSTER」では、お店のメインメニューとポテトチップスとドリンクがセットでついた、『ラ・コシーナ/厨房』コラボレーション限定セットが登場。「SEQE ー シーク」と「Totopia Brewery」の商品はオンラインからも購入が可能だ。概要は、以下にて確認してほしい。
また、公開初日となる6/13(金)には、ヒューマントラストシネマ有楽町にて本作を高く評価する俳優・佐津川愛美さんによるトーク付き上映も決定! さらに、イベント時には、ヒグチユウコさん(画家)のイラストがあしらわれたチロルチョコレートが配布予定。超レアな非売品アイテムなので、ぜひこの機会に劇場に足を運んでほしい。詳細は本作公式Xなどにて後日発表となる。
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