
20世紀のイタリア文学の巨匠チェーザレ・パヴェーゼ原作、第 77 回ロカルノ国際映画祭ピアッツァ・グランデ部門出品作、『La Bella Estate(原題)』が邦題『美しい夏』(提供:日本イタリア映画社、配給:ミモザフィルムズ)として、2025 年 8 月 1 日(金)より YEBISU GARDEN CINEMA、シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開。
イタリア文学界の最高峰ストレーガ賞を受賞したチェーザレ・パヴェーゼ作『美しい夏』の待望の映画化!
1938 年、田舎からトリノに出て、お針子として洋裁店で働く 16 歳の少女ジーニアは、3つ年上の美しく自由なアメーリアと出会う。画家のモデルとして生計を立てる彼女によって芸術家たちが集う新たな世界への扉を開かれ、ジーニアは大人の階段を上り始める。思春期真っただ中のジーニアと、既に自立した女性としてたくましく生きるアメーリアの 2 人が、互いの姿に自分の未来/過去を映しながら、徐々に惹かれ合っていく。
イタリア最高峰のストレーガ賞を受賞するなど、イタリア文学界を代表する巨匠チェーザレ・パヴェーゼ。彼が 1940 年に執筆し、長く読み継がれて来た代表作「美しい夏」が遂に映画化された。繊細な映像美と情緒的な語り口で知られるイタリアの女性監督ラウラ・ルケッティが、自身が若い頃に出会って以来、心に残り続けて来た傑作小説を、物語のベースはそのままに、現代の観客がより近しさを覚える感覚・感性を各登場人物に吹き込んで翻案、青春の輝きと残酷さを見事に捉えた瑞々しい珠玉作を生み出した。第 77 回ロカルノ国際映画祭のピアッツァ・グランデ部門に出品、また「イタリア映画祭 2024」で上映され、多くの観客を魅了した。
ジーニア役を等身大に演じたのは、『墓泥棒と失われた女神』(24)でジョシュ・オコナー演じる主人公アーサーの恋人役を演じた、アリーチェ・ロルヴァケル作品のミューズ、イーレ・ヴィアネッロ。早くもカンヌの常連監督となったロルヴァケルの監督デビュー作『天空のからだ』(11)で主演を務めて以降、彼女の作品の主要な役に起用される若き実力派。一方、圧倒的な美とカリスマを放ち観客の目を釘付けにするアメーリアを演じたのは、注目の新星ディーヴァ・カッセル。かのモニカ・ベルッチとヴァンサン・カッセルを親に持つ彼女は、2022 年までドルチェ&ガッバーナの香水のキャンペーン・モデル、2024 年からはディオールのアンバサダーを務めるなど、早くからその美貌がファッション業界で注目されていた。そして本作で大役を射止め、女優として本格演技に初挑戦した。2025 年 3 月から配信が始まった Netflix シリーズ『山猫』(共同監督:ラウラ・ルケッティ)では、ルキノ・ヴィスコンティの名作映画でクラウディア・カルディナーレが演じた役を再演し、一躍話題をさらった。
戦争の影が静かに迫る中、対照的な 2 人を通して、少女が少しずつ大人になっていく過程が、繊細に映し出される。文学、アート、ファッション——すべてが交差する色褪せない不朽の名作を、今再びスクリーンで感じてほしい。
「あのころはいつもお祭りだった」原作の一節とともに
ティザービジュアル&ティザー予告が解禁!
この度解禁されたティザービジュアルは、主人公のジーニア(イーレ・ヴィアネッロ)と、彼女が出会う年上のアメーリア(ディーヴァ・カッセル)の 2 人が草原に寝転び、視線を交わす印象的なシーンが切り取られている。また、ティザー予告編は、「あのころはいつもお祭りだった」という原作の書き出しとともに、夏の午後の湖畔にジーニアと友人たちが集う中、アメーリアが彼女らの前に初めて姿を現す印象的な出会いのシーンで幕を開ける。1938 年、戦争前夜のイタリア・トリノ。ジーニアはアメーリアに誘われ、拾った自転車で街を駆け抜け、やがて画家たちが集う魅惑的なパーティーの場へと足を踏み入れる。「彼女がいれば 何もかもはるかに容易だった」――新たな世界に触れ、恍惚の表情を浮かべるジーニア。彼女の人生が変わり始める予感が漂い、2 人の出会いがどんな未来へとつながっていくのか、期待が膨らむティザービジュアルと予告編になっている。なお、ティザー予告編は、5 月 1 日(木)より有楽町朝日ホールにて開催される「イタリア映画祭 2025」のスクリーンでも上映される。
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8 月 1 日(金)より YEBISU GARDEN CINEMA、シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
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