47年の時を経て、本来の姿で蘇る―テレンス・マリック監督『天国の日々 4K』4月4日(金)公開決定&ティザー解禁!!

47年の時を経て、本来の姿で蘇る―テレンス・マリック監督『天国の日々 4K』4月4日(金)公開決定&ティザー解禁!!

1978 年製作『天国の日々』が、4K となってスクリーンで鮮やかに蘇り、『天国の日々 4K』として 4 月 4 日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国の劇場で公開決定。

本作は、20 世紀初頭のテキサスの壮大な農場を舞台に、人間の弱さともろさを美しい映像で描く。第
32 回カンヌ国際映画祭で監督賞、さらに第 51 回アカデミー賞Rでは撮影賞を受賞するなど、公開当初から世界中で高く評価され続けている珠玉の名作。日本では、約 5 年後の 1983 年に劇場公開さ
れた。
監督は、『バッドランズ(地獄の逃避行)』(73)で初メガホンをとり、『シン・レッド・ライン』(98)や『ツリー・オブ・ライフ』(11)などで数々の賞を受賞し続けているテレンス・マリック監督。この作品に全てを注いだマリック監督は、次回作の『シン・レッド・ライン』までの 20 年間、1 本も映画を撮らなかったことは、長年にわたり映画界の伝説として語られている。

本編の夕暮れ時のシーンは全て、“マジック・アワー”と呼ばれる、1 日にわずか 20 分しかない日没間近の柔らかい光の中で撮られ、本編のほとんどをこの時間に費やすという極めて異例の方法で撮影された。手がけたのはエリック・ロメール監督作品に多数参画し、フランソワ・トリュフォーらヌーヴェル・ヴァーグの作品でも撮影監督をつとめたネストール・アルメンドロス。
この 2 人の狙い通り、絵画のような非常に美しい画作りに成功したが、その極度なこだわりのため、スケジュールや予算は大幅に超過。プロデューサーのバート・シュナイダーは自宅を抵当に入れたという。アルメンドロスは、次回作が控えていたため、ハスケル・ウェクスラーに撮影監督を引き継ぎ完成させた執念の一作となった。

本作は、テレンス・マリック監督監修のもと 4K レストア化。ここ数年の間で劇場公開が急増した 4K と、これまでの 2K 素材の違いについて、国立映画アーカイブの主任研究員、岡田秀則氏は「画面の肌理が違う。デジタルスキャンによる解像度は、4Kでようやく化学分子からなる35mm フィルムのレベルに達する」と言及。加えて、従来のフィルム映写機と DCP(現在主に使用されるデジタル上映素材)の違いについては「劇場の暗い環境で鑑賞することで、グラデーションの違いがよく分かる」と解説している。
画面の中にある繊細さを遺憾なく発揮し、逆光を巧みに扱うことで “ヨーロッパの光”をアメリカ映画に持ち込んだとされるアルメンドロス。本作の魅力が一番発揮されるのは、設備が整った劇場のみ。当時、劇場で観た方も、配信等で知った若い世代も、新しく生まれ変わった『天国の日々 4K』を、ぜひ劇場で体感して欲しい。

この度解禁されたティザービジュアルは、本作を象徴するマジック・アワーを背景に、農場主の家と逆光に照らされた人々が捉えられており、幻想的な世界観を表現。併せて 10 点の場面写真も解禁。リチャード・ギア演じる主人公のビル、ブルック・アダムス演じる恋人のアビーなど登場人物たちのカットのほか、美しい風景が切り取られている。

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最終更新日
2025-01-15 09:00:00
提供
映画の時間編集部

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