「ヒロイン失格」「センセイ君主」など数々の大ヒットラブコメ漫画を生み出してきた、幸田もも子による「別冊マーガレット」にて 2017 年~18 年に連載していた「あたしの!」(集英社マーガレットコミックス DIGITAL 刊)がギャガ配給にて実写映画化!渡邉美穂&木村柾哉(INI)の映画初主演となる 2 人が W 主演の映画『あたしの!』は 2024 年11 月 8 日(金)より TOHO シネマズ日比谷ほか全国公開。
映画完成後、初のお披露目となった映画『あたしの!』の完成披露試写会が 10 月 10 日(木)に実施され、会場 500 人の観客に迎えられ、渡邉美穂、木村柾哉(INI)、齊藤なぎさ、山中柔太朗、横堀光範監督が登壇。それぞれ一言ずつ挨拶し、舞台挨拶がスタートした。
全国公開までいよいよあと 1 ヶ月を切り、MC よりそれぞれの心境について質問が投げられた。「好き!」をストレートに伝え、好きな人にも親友にも本音を隠さない本作のヒロイン・あこ子を演じた渡邉は、「映画初主演で、撮影の時から新鮮な気持ちで今までにない経験をさせていただきました」と振り返り、「緊張より楽しみの気持ちが勝っています!楽しみすぎて(朝の)3 時に目が覚めちゃいました!ここにいる皆様もそれくらいワクワクした気持ちでいらっしゃったと思うので、今日という日がかけがえのない大切な時間になればいいなと思います」と感無量の面持ち。渡邉とともに W 主演を務め、学校イチの王子様でありながら、ミステリアスな一面も持つ直己役を演じた木村も「正直、ドキドキでやばいです!」と初めての舞台挨拶に緊張しつつ、「初出演の映画で主演をやらせていただいて、初めてのことばっかりの中、一緒にやらせていただいたキャストの皆さんも素敵な方々で監督も温かい人で、僕の初めての映画をこのメンバーでできて幸せです」と充実感を滲ませ、目を輝かせた。
本作で初の長編映画を手がけた横堀監督は、「映画監督になるのが子供の頃から夢だったので、皆さんに見てもらえるような大きな作品をこの役者陣でやらせていただいたというのは一生忘れないと思います」と感無量の様子。監督に加えて、撮影や編集も務めた監督に対し山中は、「撮影をしながら監督もこなす方なんて見たことない!」と賞嘆。
今回、主人公たちの親友を演じた齊藤と山中。長年の幼ななじみという雰囲気を出すために心がけたことについて問われると、あこ子の親友であざとい一面を持ちながらも実は不器用な女の子・充希役の齊藤は、撮影前に渡邉と2人で行った食事をキッカケに意気投合したと明かす。元アイドルという共通点を持つ2人は、「似てるところが多く、すぐ仲良くなったので、その雰囲気が作品によく出てるんじゃないかなと思います」とニッコリ。一方、直己の親友で、あこ子たちの良き相談相手となるイケメンクール男子・成田役を演じた山中は、共演前から木村と親交があり、デビュー前の山中のダンスを木村が指導していた先生と生徒の関係だったという。「先生から友達の関係にするところからだったのですが、6 年ぶりの再会にも関わらず、優しく接してくださったのですぐ打ち解けました!」としみじみと語り、それぞれの仲の良さが垣間見えるエピソードに会場はほっこりとした空気に包まれた。
そんな彼らを一番近くで見守っていた監督は、初主演の二人についての印象を聞かれると、「渡邉さんは最初の顔合わせとのきから、熱量や目指す方向性が一緒だったので、監督と主演というよりは同志の気持ちでできたので頼もしかった」と信頼を寄せていた様子。一方、木村には「最初すごく怯えてたよね?」と聞き、「知らない場所だったので...」としどろもどろに答える木村に対し、「彼は静かで緊張してきていたんですが、本読みなど重ねていく中で彼の中のプロフェッショナルさが伝わってきて、初主演ですが背中で見せる主演を見るのが楽しかった」とそれぞれの座長としての姿を振り返った。
続いて本作の主題歌、INI「Break of Dawn」についての話題に。本楽曲は、映画のために特別に書き下ろされた INI の新曲で、10 日(木)の 0 時から配信が開始され、瞬く間に話題となった。山中は冒頭の木村のパートを挙げ、「あれズルすぎですよ、しっかり柾哉くんの声が聞こえる感じがして好きです」と絶賛。続く渡邉と齊藤も「一瞬で胸がいっぱいになって、ここで流れるんだ!ってドキドキしました」(渡邉)、「映画の世界観にすごくあっている曲だなと思った」(齊藤)と初めて主題歌を聴いた時を振り返った。自身の初主演映画で主題歌も務める木村は「INI としても実写映画の主題歌は初めてでメンバーも喜んでいますし、ラブコメといいつつエモーショナルな楽曲なので、映画を締めている感じが良かったです。この曲もぜひたくさんの方に届くと嬉しいです」と笑顔を見せ、観客にアピール。
本作の撮影は、昨年夏の暑い中行われ、MC より大変だったシーンについての質問が投げられた。齊藤は、充希が直己に“あるセリフ”を告げるシーンをあげ、「皆さんが人生で一回も発したことがないであろうセリフなのですが、どういう感情で言えばいいかわからず、監督と何度も話し合いました」と回顧。木村は遊園地での1シーンをあげ、「アトラクションに 4 回続けて乗った時、実は本当に酔っちゃってヘロヘロでした」と振り返る木村に、監督は「ずっと笑顔だったから全然気持ち悪いなんて気がつかなかったよ、さすがプロだね」と笑いを誘った。山中は「暑さ」をあげ「汗との闘いでしたね」とコメント。渡邉は、「あこ子と直己にとって重要なラストシーン」について、芝居的にもメンタル的にも切羽詰まっていたと振り返り、「自分的にも納得いくまでやりたくて必死にチャレンジさせていただいたのでぜひご注目ください」と目を輝かせた。
続いて映画のタイトル「あたしの!」にかけて、“この●●はあたしの!”というものをそれぞれ発表。山中は「白い靴下」を挙げ、「人生で白い靴下ばっかり履いてるので」と答えると、皆の視線は山中の靴下に。今日の靴下の色も無事、白で「よかったぁ!」と安堵し笑いを誘った。齊藤は「カメラ」を挙げ、「最近も 2 個買ってしまうほどハマっています!」と答えると、撮影中も首からカメラをかけてずっと撮っていたようで「まるでオフィシャルスチールさんみたいでした!」と共演者から声が上がった。渡邉は「生ガキ」をあげ、「大事な仕事の前はリスクがあって食べられないんですけど、これから美味しい季節なのでがっつり食べたいな!」と告白。
監督「笑顔と涙」をあげ、丸一年くらい本作を編集してて、映像でずっとこの 4 人の笑顔と涙の表情を見ていたので、それが今日ようやく皆さんと共有できることがすごく嬉しいなと思います」と作品の魅力をアピール。木村は「10 号車 10 番 A 席」を挙げ、「新幹線では絶対窓側派」と宣言し、今日の日付である 10・10 の窓側席 A 席をセレクト。
終盤には、イベント当日 10 月 10 日に 27 歳の誕生日を迎えた木村をサプライズで祝福することに。出演者にはクイズに見せかけて、一度舞台袖に下がった監督が、バースデーソングと共に再登壇。会場は盛大な拍手と歓声に包まれ、一気に祝福ムードに。木村に、劇中で直己があこ子と充希に即興で作ってプレゼントする紙ナプキンの花も入った“あたしの!特製花束”をサプライズでプレゼント。キャストそれぞれから木村にメッセージ。
渡邉「お誕生日おめでとうございます、出会った時は 25 歳だったのですっかり大きくなって共に作品を作り上げることができてありがたいです。27 歳も素敵な 1 年にしてください」
齊藤「木村さん本当に優しく、いつも笑顔でみんなを元気に明るくしてくださるので、今年も幸せに生きてください」
山中「出会った頃から不思議な魅力を持ったオーラのある方で、今でもそれは変わらず、人を惹きつける力に自分は後輩ですが、癒されています。これからも人を幸せにしていってください」
監督「これからキャリアを積んでたくさん仕事も広げていくと思いますけど、いい意味で今の木村くんのままでいてください」それぞれから熱いメッセージが贈られると、受け取った木村は「こんなめでたい日に誕生日を迎えられて幸せです。無事に映画が完成してお披露目できることは当たり前のことじゃないし、ありがたいと思っています」と満面の笑みを浮かべた。さらに「27 歳、一つ歳を重ねてより多方面で活躍して、この経験も活かしていろんな作品に出会えたら嬉しいと思っています。」と新たな決意を語った。
最後にキャストを代表して木村・渡邉から一言ずつ挨拶。
木村「今回このような素晴らしい作品に出会わせていただきありがとうございます。ただのラブコメという一言ではまとめられないくらい密な内容で、人生の忘れかけていたようなことですらも思い出せるような映画になっています。ぜひたくさんの人にご覧になっていただければ嬉しいです」
渡邉「ようやくこの作品が皆さんの元に届くんだなと思うと、いろんな感情になります。この作品を通して友情や恋愛を経て成長していくあこ子たちの姿を皆さんに温かく見守っていただけたらなと思います。この映画を見てかつての自分と重ねたりすることもあると思うので、この先皆さんの人生においてふとしたときにこの作品を思い出して、背中を押されたり、温かい気持ちになれる存在になれたらと思います」
と同作に掛けた想いを言葉にした。イベントは大盛況の中、締めくくられた。
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©幸田もも子/集英社・映画「あたしの!」製作委員会