異性愛を常識とする当時の概念や、それを支えてきた映画のあり方に対抗した 90 年代の<ニュー・クィア・シネマ>というムーブメントを牽引し、インディカルチャーの旗手として知られるグレッグ・アラキ監督作『ドゥーム・ジェネレーション』(劇場公開:1996 年7月6日)『ノーウェア』(劇場公開:1998 年8月3日)が約 30 年の時を経て待望のデジタルリマスター版でリバイバル公開が決定!
今回、解禁となったのは 2 作品を組み合わせた合同のティザービジュアル。『ドゥーム・ジェネレーション』の写真は、ヒロイン・エイミー(ローズ・マッゴーワン)が煙草をくわえて目を伏せた表情を捉えたもの。黒のボブスタイルと真っ赤なリップからは芯の強さがうかがえる。
『ノーウェア』の写真は、主人公ダーク(ジェームズ・デュバル)と惹かれ合う⻘年モンゴメリー(ネイザン・ベクストン)がベッドの上で裸で見つめ合っている、ロマンスの予感と同時にどこか不穏な気配も漂う2ショット。若者たちの生命力と激しいエモーションを感じさせるヴィヴィッドな色彩が印象的だ。
サンダンス映画祭が今、再評価する才能
2023 年のサンダンス映画祭にて、このリマスター版が上映されると「今回の映画祭で見た中で最も大胆で素晴らしい映画は28 年前に作られたグレッグ・アラキの『ドゥーム・ジェネレーション』だった。この作品は X 世代の不安や焦燥感を描いた暴力的でエロティックな衝撃作だ」(Indiewire 誌)と絶賛された。
『ドゥーム・ジェネレーション』は 1995 年にサンダンス映画祭にてプレミア上映され、当時の常識を超えた性表現に、観客にも衝撃をもたらした。そこから約 30 年の時を経て 2023 年にサンダンス映画祭を主催するサンダンス協会が選出するフィルムアーカイブコレクションに『ドゥーム・ジェネレーション』『ノーウェア』が選出され、協会の支援も受けデジタルリマスターされた。このコレクションには『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(1999)『リアリティ・バイツ』(1994)『セックスと嘘とビデオテープ』(1989)など、これまでサンダンスが生んできた名作が並ぶ。
30 年近く経った今もなお人々の記憶に残り続けている幻の衝撃作が、公開当時にはそのストレートな性表現から映画公開のレーティング評価ができないという事情でやむなくカットされたシーンも含めた貴重なディレクターズカットとして、色鮮やかに、そして刺激的に今蘇る!
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『ドゥーム・ジェネレーション デジタルリマスター版』
©1995 UGC and the teen angst movie company
『ノーウェア デジタルリマスター版』
©1997. all rights reserved. kill.
11 月 8 日(金) ドゥーム・ジェネレーション デジタルリマスター版
11 月 15日(金) ノーウェア デジタルリマスター版
渋谷ホワイトシネクイントほか全国順次公開