原作者、五十嵐律人が第62回メフィスト賞を満場一致で受賞後、現役司法修習生時代に刊行。さらに「ミステリが読みたい!」2021年版新人賞受賞など、ミステリー界の新星として話題となった本格法廷ミステリー小説「法廷遊戯」が映画化、2023年11月10日(金)に全国公開。
この度、映画の完成を記念して舞台挨拶付き完成披露試写会が行われました。
「これより、無辜のゲームを開始する。来たれ、本日の主役たち!」
その声に導かれて現れたのは、主演の永瀬廉さん(King & Prince)を筆頭に、杉咲花さん、北村匠海さん、大森南朋さん、戸塚純貴さん、深川監督。
法廷を模した豪華なステージに、開口一番「ライブのようですね!CO2めちゃめちゃたいて、歓声いただいて…俺らダンス&ボーカルユニットみたいな。踊りかけたもん!笑」と永瀬さん。戸塚さんも自分の挨拶の番に「盛り上がってるか~~い!」とライブのような掛け声をし、永瀬さんに「ライブやんそれもう!」と突っ込まれるといった一幕もあるという、ライブさながらの大盛り上がりの会場の中、舞台挨拶がスタート。
「こんな規模感での完成披露試写会になるってことを僕も今日今さっき知ったくらいなので…」と永瀬さんが言うと「なんか楽屋がおかしいと思ったんだよな。フェスかなんかに来てるような感覚」と北村さんも応えるくらい豪華な会場。上がる歓声に感謝しつつ、「(今日を迎えて)この場に立って皆さんの雰囲気を感じてようやくこの日が来たという、嬉しい気持ちでいっぱいです。」と永瀬さんが気持ちを伝えると、杉咲さんも「撮影しているときも完成したものを見ているときも予測がつかなくて、皆さんがこの物語をどう受け取ってくれるか楽しみです。」、北村さんも「物凄いクオリティのものが出来上がってますし、素直に本当に面白かったです。やっと見てもらえるってので、まず感想が気になりますし、この映画が僕たちのもとを離れて旅立っていく行く末が楽しみです。」と続きました。
まず初めに、オファーを受けた自分の役に関しての質問。永瀬さんは「優しさもあって真面目だし、でも大胆な部分もあって、自分の中に大きな信念がありつつ、物語の中で色々経験して下した選択ってのが一貫してるなと思ってて、良い意味で映画になってより感じました。自分の信念というか正義感をもってるなと感じました。」と述べ、杉咲さんは「主人公の存在がある出来事をきっかけにすべてになっていく役柄で、彼女が起こす行動自体はなかなか共感できるものではないかもしれないのですが、主人公をただただ一途に想い続けているという意味では理解のできる人だと感じました。」とコメント。北村さんも「台本を読む前に永瀬君、杉咲さん、深川監督という、僕にとっては(オファーに対して)NOにならない要素が揃っていたので二つ返事でした。このメンバーいたらやろう!と思って蓋開けたら”馨”という人物は知れば知るほど面白くて、どこまでが本当でどこまでが嘘か、自分自身も本当のこと言っているのかもわからなくなるような、新しい役とも出会えました。」と続けました。戸塚さんは「法律の世界を目指すには向いてないキャラだったんですが、撮影は短距離走というか、100m走を息を止めて走ってるような、体力を使ったなぁという感じでした。」、大森さんは「謎の男、非常に楽しめました。狂気的な世界をやってみようかなと思ったのですが、僕よりこの4人のほうがよっぽど狂気じみてました(笑)」とそれぞれ役に対する思いを語りました。
原作の映像化にあたり、大事にした点について、監督は「原作は法律家が書いているので、法律家にしかわからない法律用語を使いながらどこをお客さんに見せていくのか、どの言葉に焦点を当てていくのかが難しくて、(観客に伝えるのは)難しすぎて描けなかった原作の部分もあります。原作と違う部分を指摘するのではなく、映画の中にどぼんと入っていただき、心に違和感があった部分を考えてもらえることがこの映画の正解だと思っています。答えは皆さんの心の中にありますので、監督が言いたいことではなく、皆さんの心に起きた変化を味わっていただけると小説の違いと映画の違いを楽しんでいただけると思います。」と真剣に答えました。
実際の撮影現場で印象的だったことについて、「洞窟…大変でしたよね」と杉咲さんが発言すると、戸塚さんや北村さんからも「次の日体調崩しました」「電波のない場所で蝙蝠とかいて…」「寒い」と口々に大変だった点が。永瀬さんも「洞窟寒かったよね。一日おったから時間感覚なくて、サバイバルしてるみたいな気持ちになってた。5~6枚ヒートテック着てたもん。あそこで戸塚くんと仲良くなったんです。こんなこと言っていいのかわからないですけど、めちゃくちゃいじりやすいんですよ戸塚くんって(笑)優しく返してくれるから楽しくなっちゃって、そこから仲良くさせていただいてます。」と過酷な現場で生まれた友情エピソードを披露。北村さんと杉咲さんとの仲に関しては「ここ2人が元々仲良くて、俺もそこ入りたかったけど2人の空気が出来ちゃってたから…」としおらしく語るも、「そんなことないくらい喋ってましたけど!?」と北村さんに突っ込まれ、仲の良さそうな様子を見せつけました。
作品名の「法廷遊戯」にちなみ、個人的に「許せること」「許せないこと」をジャッジするコーナーに!
永瀬さんがジャッジしてもらいたい内容は”歯磨き”について。「僕歯磨きめっちゃ好きで、1日に何回もするんです。始めちゃうと長いんですよ。気づくと移動時間ギリギリになって、マネージャーには”もっと余裕をもって”と言われるんですが、余裕を持った分歯磨きしちゃう。」という永瀬さんに対し、唯一”有罪”を上げたのは北村さん。「1日MAX何回するの?」と問われ、「6~7はしちゃう」と言った永瀬さんに「歯が可哀そう!」といいつつ、最終的には全員一致で”無罪”に!
杉咲さんがジャッジしてもらいたい内容は”髪”について。「1つの役が終わるとさよならしよう、って気持ちになって髪を切りたくなってどんどん短くなっちゃう」という、現状刈り上げている杉咲さんに視線が集中。「役とか過ごした記憶が残って寂しくなるからさよならしたくなる」といった杉咲さんに対し、わかるといいつつ逆だという北村さんは「自分の歴史を塗り重ねていきたいから本来ならめちゃくちゃ伸ばしたい」と長髪への憧れを吐露しながら”有罪”の札を上げ、永瀬さんも「伸びてたらすぐ切れるけど短いのはなかなか伸びない」という理由で”有罪”にするも、「今はエクステやウィッグもありますよ」と杉咲さんの一言でひっくり返り、全員”無罪”!
北村さんがジャッジしてもらいたい内容は”ゲームの時間”について。「僕、度を越えてゲームが好きなんですけど、気づけば15時間くらいゲームを続けてしまうんです。」と懺悔した北村さんでしたが、「一番勝手にしとけよ!だわ」と永瀬さんにバッサリ。あまりに長すぎるゲーム時間に「休憩したほうがいい」と真っ当な意見をぶつけられ、満場一致の”有罪”となりました。
最後に、監督「この映画、96分の作品になっております。法律は万能ではない。法律には網目があって、そこから零れ落ちてしまうものがある。零れてしまうものは何なのか。当たり前のように法律を信じていると思いますが、信じる前に、一人の心の中の正義を大事にしたいと思える作品を作りました。家族や友人、大切な人と劇場に足を運んでください。」、大森さん「試写会、来れた方はラッキーですね。友人などへの宣伝という使命を背負ったということなので、よろしくお願いします。」、戸塚さん「見る人によって感じ方が全く変わってくる作品だと思います。大いに楽しみながら見て頂ければと思います。」、北村さん「この映画はそれぞれのキャラクターが違う目線で違う未来を見ている映画。誰かによってはハッピーエンドでも誰かによってはバッドエンドと言えちゃうような、見る人の正義感や生きてきた道で映画の見え方が変わってくると思います。映画を見終わった後、皆さんの心に何か変化があったらとても嬉しいなと思います。」、杉咲さん「何かを信じることの尊さと怖さを同時に感じれるような作品だと思います。登場人物それぞれが熱烈に信じたり想ったりした先にどんなことが起こるのか、皆さんそれぞれの視点で楽しんでいただけれはと思います。」とこれから作品を鑑賞する方々へ思いを述べ、主演の永瀬さんが「それぞれが抱えているものがありつつ、信念や正義感を貫き通すことの難しさや大切さ、苦しさが色濃く描かれていて、どの視点から見てもそれぞれまた違った考えが生まれる映画になってると思います。たくさんの方に見ていただけたらなと思います。」と締めくくり、フォトセッションののち、永瀬さんの「法廷遊戯~」の掛け声と観客の割れんばかりの「開廷!!!」とともにキャノン砲が発射され、イベントは華々しく幕を閉じました。
----------------------------
『法廷遊戯』11月10日(金)全国公開!
配給:東映 (C)五十嵐律人/講談社 (C)2023「法廷遊戯」製作委員会