漫画を愛する全ての人々に贈るジャンル不問のコミックサイト「COMIC MeDu (こみっくめづ)」に連載され、独特の世界観でコアなファンを量産し続ける漫画「コーポ・ア・コーポ」(株式会社ジーオーティー刊)が実写映画化。この度、主人公・辰巳ユリ役を第 44 回ヨコハマ映画祭で最優秀新人賞を受賞した若手注目株の女優・馬場ふみか、ユリの住む「コーポ」の個性豊かな住人役に東出昌大、倉悠貴、笹野高史、ユリの弟・カズオに前田旺志郎、女子大生・高橋を北村優衣、いつもタバコを交換したがるおばさんを藤原しおり、そして、ユリを毛嫌いする母親・信乃に片岡礼子と多彩なキャストたちが演じることが解禁されました。
“得体の知れぬ日常を底知れぬ生命力で渉(わた)る。そんな人たちが、ここにいる。”と「苦役列車」「無銭横町」など破滅型の私小説で知られる芥川賞作家の西村賢太氏が生前に称賛を贈った漫画「コーポ・ア・コーポ」。大阪の安アパート・コーポの訳ありな住人たちを取り巻く人間模様を生々しく飄々と、時に温かな眼差しで描き、“今、読むべき漫画”として注目を集めている。
家族のしがらみから逃げ、どこか人生を諦観しているような主人公・辰巳ユリを演じるのは、女優、モデルとして活躍する馬場ふみか。劇中でスカジャンを羽織り、終始無気力そうな表情でタバコを吸う姿は、原作のユリを見事に体現している。いつもきちんと背広を着ているサラリーマン風情だが、その素顔は女性に貢がせて生計を立てている中条を『Winny』での好演も記憶に新しい、東出昌大。日雇いの肉体労働をし、すぐ部屋に女性を連れ込む石田には、映画、ドラマと幅広い作品数多く出演している注目の若手演技派俳優・倉悠貴。人当たりが良いが怪しげな商売を営む宮地を演じるのは、個性的な存在感を発揮している名バイプレーヤー・笹野高史。ユリたち四人を中心に、彼女たちの過去や人間関係が徐々に紐解かれていく中で、しぶとく生きる人間の底力が描かれていく。
【あらすじ】
家族のしがらみから逃げてきたフリーター・辰巳ユリ(25)、複雑な過去を背負い、女性に貢がせて生計を立てている中条紘(36)、日雇の肉体労働で日々を過ごし女性に対して愛情表現が不器用な石田鉄平(21)、過去の事こそ話さないが「コーポ」の一角の部屋で怪しげな商売を営む初老の宮地友三(66)。彼らは大阪の下町にある安アパート「コーポ」に住んでいる。ある日、コーポで暮らす同じ住人の山口が首を吊って死んでいるのを宮地が見つける。似た境遇で暮らす人間の死を目の当たりにして、ユリたちはそれぞれの人生を思い返し――。
<コメント>
〇馬場ふみかさん
何があってもなくても、ただ生きているから今日も生きていく。ぶっきらぼうなようで、優しく繊細に他人の心を感じるユリでした。周りの環境に少しずつ影響を受けながらも、決して流されるわけではなく、淡々と日々を生きていくユリの姿はとても愛おしかったです。「どうしようもないなぁ」と思うけれど、なんだか愛せるコーポの住人たちと彼らを取り巻く様々な環境。少しずつ変化し、ゆらぎながらも暖かく存在し続ける…そんな映画になっていると思います。劇場でこの“ゆらぎ”を体感してほしいです。
〇原作:岩浪れんじ氏
コーポ・ア・コーポは私にとって初めての連載作品なのですがまず連載が決まった時「本当か?」と思い連載が始まって「本当だった」となり単行本になると聞いて「本当に?」となり一巻が出て「本当だった」と思いましたので、映画化しますと聞いてまた「本当に?」と思い、担当さんから脚本などいただき「本当?」と思い続け、キャストさんやスケジュールなどを聞き「本当なのか?」と思い、皆さんよりちょっと先に観まして「ここまで来ると本当なのかもしれない?!」と思いまして今これを書いています。公開されるまで「本当なの?」と思い続けるんだろうなと思いますが感動が後から追ってくるタイプなので公開後自分の漫画が映画になった事がとても嬉しくなって一生の記念になるんだろうなと思うと今から楽しみです。本当だと良いな。
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©ジーオーティー/岩浪れんじ