相手を本にして生い立ちや秘密を読み、指示を書き込むこともできる特殊能力“ヘブンズ・ドアー”を備えた人気漫画家・岸辺露伴が遭遇する奇怪な事件に立ち向かう姿を描いた、シリーズ累計発行部数1億2千万部超を誇る荒木飛呂彦の大人気コミック「ジョジョの奇妙な冒険」から生まれた傑作スピンオフ「岸辺露伴は動かない」。20年末より高橋一生を主演に迎え実写ドラマ化され、毎年放送されるごとにTwitterトレンド1位を獲得するなど大反響、その制作チームがフランスと日本を股にかけ、劇場長編映画に挑む!それは―美の殿堂、フランスのルーヴル美術館を舞台に展開される、荒木飛呂彦初となるフルカラーの読切で描かれた人気エピソードにして岸辺露伴最大の事件。最高潮の芸術とエンターテインメントが融合した極上サスペンス、映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』が5月26日(金)に公開!
この度、現在まさにルーヴル美術館展開催中で、日本で最もルーヴルとゆかりのある場所といっても過言ではない<国立新美術館>にて豪華出演者&監督が一堂に会する本作の完成報告イベントを実施!
人気漫画家・岸辺露伴役の高橋は、昨日完成した本作について「これから我々の手を離れてお客様の元に届くのかと思うとなんだか奇妙な気持ちであります。そして作品自体も奇妙で素敵な作品に仕上がりました」と胸を張って報告。ドラマシリーズの撮影中に渡辺監督と映画化の可能性について、ジョーク交じりに雑談レベルで話していたこともあり「ドラマがシリーズ化する間に『ルーヴルへ行く』の話が自然と入ってきた気がしたので、映画化については特別に『おお!』とならなかったのが功を奏した。制作の各部と『次はどのエピソードを作りたいか?』と話していた雑談が本当になっていく感覚は不思議」と実現を喜んでいた。
露伴の担当編集で取材に同行する泉京香役の飯豊は「監督から『フランス語を喋らないとフランスロケには行けない』と言われたので(笑)、自分は留守番なのかと思った」とドキドキしながらも「無事、フランスに行けました!」と満面の笑み。渡辺監督はシリーズ初の映画化に「妄想トークをしている中で自然と映画化に至ったという不思議な感覚がありますね」と運命を感じていた。
漫画家デビューしたばかりの青年時代の露伴役を演じた長尾と、ルーヴル美術館で見つかった収蔵品の調査員で東洋美術の専門家・辰巳隆之介役の安藤は『岸辺露伴』シリーズ初参戦組。原作ファンで連ドラシリーズも一視聴者として観ていたという長尾は「いずれかは僕も...という感覚なんてまったく無かったのでビックリした。自分が携わらせていただく驚きと、映画化という 2 つの驚きがありました」とオファーにビックリ。安藤は完成されたチーム感の中に飛び込むことに不安を抱いていたというも「自分のとっつきづらさを皆が受け入れてくれる雰囲気が嬉しくてそこに感謝。『岸辺露伴』シリーズが長く続けてこられたのは、スタッフ&キャストがこの作品を愛していることと、こういった温かさと懐の広さがあるから」と仲間入りにしみじみしていた。
さらにこちらも映画からの新キャスト、「黒い絵」の噂を知る謎めいた女性・奈々瀬役の木村文乃は、残念ながらこの日の登壇は叶わなかったがビデオメッセージが届いた。「今まで経験したことない未知の世界に足を踏み入れるのも面白い気がして飛び込みました」と声を弾ませていた。
劇場版としてのスケールアップを物語るように、シリーズ史上最大の規模でパリ&ルーヴルロケを敢行。現地スタッフについて高橋は「この作品を好いてくれている感覚が伝わって来て、日本チームと変わりないくらいのチームワーク、スタッフワークでみなさんが馴染んでいた。そこに我々が飛び込んでいく感覚。素晴らしくプロフェッショナルな仕事を見せてもらい、安心してリラックスしてお芝居が出来た」と回想。現地のエキストラがアドリブで『ジョジョの奇妙な冒険』的セリフを発している姿にも感銘を受けて「みんなで愛を持って作品作りをされているのを感じて幸福な気分になりました」と痺れていた。
飯豊は、閉館後のルーヴル美術館貸し切り状態での撮影という豪華な状況に「人のいないルーヴル美術館の中を、役の衣装になって入らせていただき、モナ・リザの前でお芝居できたことは夢のよう」とうっとり。また凱旋門をバスの中から眺めるシーンでは、ベストの瞬間を狙うために凱旋門の周りをバスで 50 周もしたそうで「後にも先にも凱旋門の周りを 50周も回れることはないので、貴重な経験をさせていただきました」と笑い、渡辺監督も「信号を止めることができないので撮影タイミングを待ってバスでグルグル。一生分の凱旋門を見ました」とこちらも笑顔だった。一方、安藤は移動の車中が印象的だったようで「ホテルで衣装に着替えて移動の車中からヨーロッパの美しい夜景を見ながらルーヴル美術館に向かう。その高揚感がありました。しかも隣には露伴(高橋)がいて...。カッケエ!と思った」と思い出していた。
一方、日本のみでの撮影となった長尾は、地方ロケの際に自身の撮影の休みを使って高橋の撮影現場を見学しに行ったという。長尾は「一生さんが芝居をされるのを間近で見られて勉強になった」と喜ぶものの「ただ私服で現場に行ったので一生さんに挨拶しても気づかれず、3 回目くらいで『あ!長尾さんですか?』と。スタッフさんと勘違いされていたみたいです(笑)」とまさかのハプニングを暴露。その高橋は気が付かなかったのは芝居に集中しすぎたせいと反省の弁を述べつつ「あれ?と後で考えて『今のって長尾さんだったのでは!?』となった。周りが見えていなかった中年だと思う」と自虐も、当の長尾は「一生さんに気付いてもらい、挨拶できたのは一生の思い出です」とポジティブに捉えていた。
最後に高橋は「起承転結や物語のストーリーに一本の軸が入っている作品の流れとは、一味も二味も違うような、オムニバスのようでいてすべてが繋がっていて、ある意味新しいかもしれないが、どこか古き良き日本的なところを感じるような映画です。『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』というタイトルですが、血脈の物語であり、自分自身に返ってくるような話でもある。まったく別の話が流れていると思いつつも、最後は一つに集約していくような奇妙な不思議で素敵な物語。サスペンスでありホラーであり、ヒューマンであり、カテゴリー別けはできません。映画として自分の理想が随所に詰まっているような素敵な作品です。普段は自分の作品を何度も観るようなことはないのですが、昨日初号を観たときに一定の距離感を持って作品を観られた気がします。それは卓越したスタッフワークと監督の演出手腕とキャストの皆さんが作り上げてくれた世界の中で自由に泳いでいられたから。その静謐な世界観を皆さんに感じてもらえたら嬉しいです」と劇場公開に向けて熱弁していた。
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配給:アスミック・エース
© 2023「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」製作委員会 © LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社