初監督作『ファーザー』で斬新な表現スタイルが絶賛され、アカデミー賞®を受賞したフロリアン・ゼレール。現在公開中の『The Son/息子』は、『ファーザー』に続く「家族 3 部作」の第 2 部である。互いを理解していると信じ、ごく当たり前の日常を送っていた家族に、突然異変が起こる...。愛しているのに届かない親と子の<心の距離>を描いた衝撃と慟哭の物語。
この度、主人公ピーターを演じたヒュー・ジャックマンと、ピーターの息子ニコラスを見事に演じ切ったゼン・マクグラスのインタビュー映像が解禁となった。脚本に惚れ込み監督に本作へ参加させてほしいと熱烈な逆オファーを行い、主演と製作総指揮を務めたヒュー・ジャックマン。仕事も家庭もすべてが完璧に見えていたが、実は自身も父親との関係にトラウマを抱えるピーターを、実に細やかな感情のレイヤーで演じ切った。そして何と言っても観る者の心を激しく揺さぶるのは、ヒューと同じくオーストラリア出身の若手俳優ゼン・マクグラス。10 代の若者の生きる痛みを、その存在からあふれ出させた。
本編で印象的なダンスシーンを演じたヒューとゼンが、ダンスやステップについて楽しそうに話す様子から映像が始まる。今回、人生に葛藤している 10 代の少年と、自らの息子の問題に直面している父親という難しい役柄を演じた 2 人。ゼンが撮影現場の様子をについて、「理想的なチームで優しかった。落ち込む場面もあったけれど、休憩中は冗談を言ったりしてリラックスできた」とコメント。続けてヒューは、通常の撮影よりも少人数のチームだったが、皆とても仲が良く協力的だったと振り返りつつ、「もちろん大変な時もあった。息子を心から誇りに思うよ」と、ゼンを称えた。
役作りについて聞かれると、「僕らが演じたのは父子(おやこ)だ。現実でも僕は息子かつ父親で君は息子だ。どんなに愛情にあふれた家族であっても浮き沈みを経験する。でも本作の場合は通常よりはるかに多い。信頼関係がなければ、今回のような演技はできないと思う」と、ゼンを優しく見守りながら撮影前から密にコミュニケーションを取っていたことを明かした。映像の終盤で彼らがジョークを言い合う姿は、まるで本当の親子かのように見える。厚い信頼関係が築かれていたからこそ、真実味のあるリアルな家族を描いた本作が完成したのだろう。現代を生きるすべての人が観るべき一作だ。『The Son/息子』は絶賛公開中!
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