“第三帝国”にかかわった市井の人々の証言を記録したドキュメンタリー
『ファイナル アカウント 第三帝国最後の証言』が、8月5日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷シネクイントほかにて全国ロードショー。
<ホロコーストの背景からルーツを探る、人生最期の旅路>
イギリス出身のドキュメンタリー監督ルーク・ホランドは、10 代になって初めて、母がウィーンからのユダヤ人難民で、祖父母はホロコーストで殺害されたというルーツを知った。2000 年代になり “祖父母を殺した人間を捜す”という目的でこのプロジェクトに着手したという。「すぐに無理だとわかりました。しかし、彼らの仲間には実際に会うことができる。ヒトラーのために腕や銃を振り上げた人たち、残虐な犯罪を犯した人たちを通して、ホロコーストが繰り広げられた背景をよりよく理解できるかもしれないと考えたのです」。ホランドは 2008 年から 10年の歳月をかけて 250 以上のインタビューを行い、本作完成直後の 2020 年 6 月、71 歳で癌で亡くなりました。“第三帝国”が犯した人類史上最悪の犯罪、元ナチス親衛隊将校ほか、加害者側の「証言」ドキュメンタリー。2022 年 2 月ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が開始されました。まさに“今”起きていることを語っているかのような、時代を超えたメッセージが本作には込められています。
「祖父母の運命を深く知るためこの作品を作るという旅に出た」
故ルーク・ホランド監督からのメッセージ映像解禁!
この度解禁されたメッセージ映像では、14 歳の時に自身がユダヤ人で、祖父母をホロコーストで失ったことを知ったホランド監督が「母は生き延びた罪悪感から、私たちには何も言わずユダヤのルーツを伝えなかった」といい、「祖父母の運命を深く知るためこの作品を作るという旅に出た」と本作を制作するきっかけについて語っている。何百人ものドイツ人たちと向き合いインタビューを行ったホランド監督は「戦時下のベルリンでしたことを老婦人に尋ねたら“頼まれれば何でもしたわ”と言った」と明かし、「加害者側からこの問題を語れる証言者は大勢いるはずだ」と確信。膨大なインタビューを敢行し、本作を完成させた直後に癌で亡くなった。「説明は許しではない、恐るべき犯罪の実態を明らかにすることなんだ」と本作に込めた想いを語っている。
映画『ファイナル アカウント 第三帝国最後の証言』は、TOHO シネマズ シャンテ、渋谷シネクイントほかにて公開中。
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配給:パルコ ユニバーサル映画/宣伝:若壮房 ©2021 Focus Features LLC.