大切な人を失った時、何を救いに生きていくのか―追悼短編映画『バグマティ リバー』今夏公開決定!監督コメント到着

大切な人を失った時、何を救いに生きていくのか―追悼短編映画『バグマティ リバー』今夏公開決定!監督コメント到着

大切な人を失った時、何を救いに生きていくのか。死と旅立ちの物語。

第17回⼤阪アジアン映画祭のインディ・フォーラム部⾨でワールドプレミア上映を飾り、主演の阿部純⼦が芳泉短編賞スペシャル・メンションを受賞した短編映画『バグマティ リバー』。このたび、今夏 8 ⽉ 27 ⽇(⼟)より新宿 Kʼs cinema にて上映が決定!

本作は、第4回 MOON CINEMA PROJECT でグランプリを獲得し制作された短編映画です。2018 年に登⼭家 栗城史多さんのドキュメンタリー映画の撮影をしに松本優作監督(最新作『ぜんぶ、ボクのせい』(8/11(祝・⽊)より公開))とカメラマンの岸建太朗さんは栗城さんの登⼭に同⾏していましたが、栗城さんはその登⼭によって亡くなってしまいました。その監督、カメラマンによる彼らなりの追悼映画です。

全編ネパールで撮影され彼が亡くなった1年後の命⽇に映画のラストシーンを撮影。栗城さんが命の危険を犯してでもなぜエベレストに登ろうとしたのか?それを追求する映画でもあります。ネパールではバグマティー川にある⽕葬場(パシュパティナート)で遺体を燃やし、故⼈は新しいスタートを切ると信じられています。それは決して悲しいことではなく、新しい始まり。映画の主⼈公である那⽉はバグマティー川でその価値感に触れます。那⽉とは映画の観客そのものなのです。
主人公・吉田那月役には、『リング・ワンダリング』(金子雅和監督)、『はい、泳げません』(渡辺謙作監督)など公開作の続く 阿部純子。また、兄役を多方面でマルチな活躍を果たす 小橋賢児 が演じ、シェルパ役には実際に栗城さんのシェルパをしていた Man Bahadur Gurung を迎えました。

<松本優作監督 コメント>
人は大切な人を失った時、何を救いに生きていくのか
僕にとっては映画を作ることが自分自身の生きる糧となり、大切な人の死を受け入れる心の作業なのだと感じました。
「バグマティ リバー」は大切な人の死を受け入れようとする人の物語です。 そして僕自身が、2018 年にエベレスト登頂の挑戦中に不慮の事故で命を失ってしまった登山家 栗城史多(享年 35)さんの死を受け入れるための映画でもあります。栗城さんとの出会いは、僕の⻑編デビュー作「Noise ノイズ」の試写会でした。栗城さんは試写会に来てくださり、映画にとても感激してくれました。そして、世界中の今を苦しんでいる人に向けた、栗城さんのエベレスト挑戦のドキュメンタリー映画を一緒に作ることになり、そして撮影監督の岸建太朗氏と共にエベレストへと向かいました。しかし 2018 年 5 月 21 日、エベレスト挑戦中に栗城さんは命を失いました。僕自身も重度の高山病になり、緊急ヘリで搬送されました。
この映画を作ったからといって、実際のところ栗城さんの死を受け入れる事ができたかどうかは正直わかりません。そこまでして映画を作ろうと することが理解できない人もたくさんいるかと思います。しかし、どうしてもこの映画を作らなければ僕は前に進む事ができなかったのです。

<ストーリー>
吉田那月(25)の元に差出人不明の一枚の絵葉書が届く。絵葉書にはエベレストの風景が描かれていた。那月は絵葉書の差出人が2年前にエベレストで行方不明になった兄ではないかと気づき、東京から兄を探しにネパールへとやってくる。 兄は名の知れた登山家だったが、那月は10年間会っていなかった。兄はなぜ山へ向かったのか?兄はどんな人だったのか?那月は兄のことを何も知らないことに気づく。

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『バグマティ リバー』
8月27日(土)より1週間限定公開 新宿 K`s cinema にて上映、ほか全国順次公開
(C) MOON CINEMA PROJECT

最終更新日
2022-07-08 12:00:00
提供
映画の時間編集部

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