「このミステリーがすごい!」受賞作家・中山七里の傑作小説を映画化した『護られなかった者たちへ』が、松竹の配給にて、10月1日(金)より全国公開。
この度、公開初日ということで、佐藤健さん、阿部寛さん、清原果耶さん、瀬々敬久監督が登壇し、舞台挨拶が行われました。
台風16号が直撃する中の舞台挨拶ということもあり、開口一番で「皆さんご無事でしょうか。寒くないですか?」と集まってくれたお客さんを心配する佐藤健さん。
完成披露のときも雨、劇中も大事なシーンで雨ということで、雨にご縁があるのではという司会からのツッコミに対しては、「あれは良いシーン撮れましたね。僕が阿部さんに追いかけられるシーンですよね。もともとは雨の予定じゃなかったんですけど、雨で中止かなと思ったら逆に雨を活かしていいシーンができてよかったなと思います」と実はあの印象的なシーンがイレギュラーな天気での撮影であったことを明かし、「(コロナ禍により)一時期撮影ができないんじゃないかと覚悟するくらいだったので、無事撮り終えて皆様にお届けできて非常にうれしく思います。」と安堵のコメントを述べました。
ちょうど緊急事態宣言が解除されたタイミングであり、キャストの皆さんもこの映画の撮影や公開が無事お行われたことに安堵した模様。特に瀬々監督は「思い返すと去年の4月、緊急事態宣言でクランクインを延期しまして、宣言明けでやっとクランクアップできました。今日この日を迎えられて嬉しく思います。難産でできた子供ですが、だからこそ強い子が生まれてきたと思ってます。皆さんどうぞ可愛がってください。」と本作を子供に例え、「初めてのことが多かった。当時はまだ対処法がわからない状況だったので、先がわからない中、撮影だけに集中することができ、純粋な映画ができたと思います。」と無事公開初日を迎えられたことを喜びました。
公開直前イベントの際に、佐藤さんが知らない阿部さんのLINEを林遣都さんが知っていたことに驚いたという話をしていたことについて、その後無事交換してもらえたことを報告。会場からは安堵の拍手が。佐藤さんは「阿部さんがどういうスタンプや絵文字を使うのか興味深かったんですよ、そしたら初めての挨拶の時に最後ぴえんの顔文字がついてたんですよ!」と意外なチョイスを暴露!
「コロナが落ち着いたらしたいこと」については、佐藤さんが「共演者とご飯いったりできないのが結構しんどくて、まずは『護られなかった』の皆さんと食事に行きたいですね。」というと、阿部さんも「それが一番ですね。仙台でもテイクアウトで毎日焼き鳥を食べてたんですけど、佐藤さん何食べてるんだろうなといつも心配してました。」と語り、食事を心配された佐藤さんは「ウーバーイーツができるところはなんとか生き延びられるんですよね、できないところはひもじい思いをしてました。」とコロナ禍の撮影中での寂しい食事事情を明かしました。
清原さんは「映画館に入り浸りたい。コロナ前はいろんな映画館梯子したりしていたのですが、最近は控えているのでできるようになったらいいなと思います。」と述べ、瀬々監督も「ドロドロになるまで外で酒が飲みたいです」と欲望に忠実な願いで会場の笑いを誘いました。
続いて、本作のタイトルにかけ、「食事・睡眠・趣味の時間の中で、一つだけ護りたいものは?」という質問に対しては、佐藤さんは「その三択なら睡眠かな。寝ないで働くとかよくないよ!やっぱり人はたくさん寝て、健康でいることが一番大事。皆さん大丈夫ですか?働きすぎ良くないですよ。自分のお身体大切にしてくださいね。」と観客に温かい言葉をかけ、自身の睡眠事情については「めちゃくちゃ忙しい時期と本当に暇なときの差が激しくて、撮影で激務な時はアドレナリンが出るんで乗り越えられる。そういうのがずっと続くとよくないなとは思う。」と語り、いくらでも寝れるという睡眠欲を見せました。
同質問に対して阿部さんが「どれも護れないですね…食事も現場入るとおろそかになるし、睡眠も落ち着かなくてニュースとか見てると1日3~4時間になっちゃう。趣味もなくて…」というと、ボードゲームが趣味だという佐藤さんから「過去一回もないんですか?趣味があったとき」との質問が。「一時期釣りをやり始めたんですけど、船酔いして辞めた。」と明かし、お仕事以外で楽しいことはないんですか、と司会に心配される一幕も。
一方清原さんは「全部護りたい。美味しいご飯食べたいし、睡眠も大事ですし、趣味もいくつかあるので、1日のスケジュールの中で完璧に嵌めたい」と述べ、阿部さんとは正反対にギター、ウクレレ、油絵、観葉植物といった趣味があり、最近調子よく護れているとご機嫌に語りました。また、この撮影で初のテッペン越え(0時以降の撮影)を経験したという清原さん。睡眠の大事さを実感したエピソードを披露しました。
さらに、「今後どういう役柄で共演したいか」という質問に対しては、「1ファンとしてコメディをやられてる阿部さんがすごい好きなので、コメディで共演できたら嬉しい。」と佐藤さんは阿部さんにラブコール。阿部さんは「今回と逆の、僕が犯人でお二人に追及される役をやってみたい。佐藤くんを追っかけるのすごく楽しかったんですよ。いろんな感情がわいてくるんだなとか思って。、犯人の気持ちになったりとか、取り逃がすんだけど、不思議と逃げてくれてよかったとか。だから今度は逆の逃げる側はどんな気持ちになるんだろうって。」と走りの撮影を語ると、佐藤さんは阿部さんが足が速いうえに体力がすごく、一番元気だったといい、追いかける側になることに関しては「僕は走る芝居が嫌いなんですよ。使われてるの10秒ほどですが、何回もやるからね。大変なんですよ。今後役者さんが走ってるのをみたら頑張ってるなと思ってあげてください。走りの芝居のときのもう一回が一番心に来ますね…。」と撮影時の辛かったエピソードを語りました。
共演してみたい役柄に関して清原さんが「事件なくていいので、阿部さん佐藤さんとおだやか~な家族の話をしてみたいです。」というと、阿部さんも「僕はどんなお父さんですか?」とノリノリに。「コミカルなお父さんがいいです!」「わかりました」「やったあ!」と微笑ましいやりとりが行われました。阿部さんが父役となると、佐藤さんはお兄さんということで、「彼氏とか連れてきて我々で怒ったりするんですかね、いいですね」と穏やかな家族の話に思いを馳せていました。
最後に、監督が「これからご覧になる皆さんにあまり語れませんが、スタッフキャスト一丸となって作った映画です。何度でも映画館に来てください!」と述べ、佐藤さん「日々辛いこと、悲しいこと悔しいこと、理不尽なことに怒りを覚えることあると思います。この作品では社会が世の中が少しでもより良くなるようにという祈りが込められています。皆様の明日が今日よりも素晴らしいものであることを願っています。」とまとめ、イベントは終了しました。
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映画『護られなかった者たちへ』大ヒット上映中!
配給:松竹 ©2021映画『護られなかった者たちへ』製作委員会