撮影中に好きになった日本語は?『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』本編映像解禁

撮影中に好きになった日本語は?『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』本編映像解禁

数々の問題作を世に送り、常に日本映画界の話題をさらい続けている園子温監督がハリウッドでついに監督デビュー!園子温とニコラス・ケイジという二つの才能の奇跡的な融合から生まれた痛快エンターテインメント、『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』がいよいよ10月8日(金)よりTOHOシネマズ日比谷他全国ロードショー。

「はい、ありがとうございました。美味しい。」

この度解禁された本編映像では、ニコラス・ケイジ演じるヒーローが、ゴーストランドでバーニス(ソフィア・ブテラ)と子供たちにお茶をご馳走になる場面だ。子供たちは見知らぬ来訪者に怯えた表情をしているが、ヒーローが「ありがとうございました」とお茶を受け取り、一口飲んだ後に「美味しい」と日本語で礼儀正しく気持ちを伝える。その姿にゴーストランドに住む子供たちと、ヒーローとの心の距離が一気に縮まってゆく、そんな温かいシーンが解禁となった。

「お疲れ様です。それが僕が大好きな日本語だよ。一生懸命働いたことに感謝してもらえる。とてもありがたく思っている」

9月中旬に行われたインタビューでニコラスは、劇中の日本語について、「とても上手でしたね!」と褒められると、子供のころ父親に「日本語は未来の言語だ、ビジネス面で助けになる」とロサンゼルスのオレンジ郡にある日本学校に4年生から入学したというエピソードを語ってくれた。「悲しいことに、僕は学んだ日本語をほとんど覚えていない。覚えていたらよかったのにと思うよ。彼(父)は正しかったんだ。」とほとんど日本語を覚えていないことを後悔していると語った。

しかし、本作は滋賀県の彦根市をメインに撮影され、園子温組のスタッフをはじめほとんどが日本人という現場で「覚えた日本語はありますか?」と問われると「“お疲れさまです”(日本語で)。それが僕が大好きな日本語だよ。“お疲れさまです”。一生懸命働いたことに感謝してもらえる。とてもありがたく思うよ。アメリカには「お疲れさまです」って日常的に言うようなことはないからね。だからその言葉だよ。」と、「お疲れ様です」にこめられた感謝の気持ちが気に入ったことを教えてくれた。

日本語にまつわる話の中で、映画監督でありニコラス・ケイジの叔父、フランシス・フォード・コッポラとのエピソードを思い出したニコラスは、こんな話も披露してくれた。「面白い話をするね。僕が子供の頃、サンフランシスコの叔父のお屋敷によく行ったんだ。フランシス(・フォード・コッポラ)おじさんは、ソニーの社長と友達だった。彼の名前はサムっていうんだ。彼が、フランシスにハイって言うために、東京からやって来た。大きなパーティーだったよ。フランシスは、彼の甥が日本学校に通っていることを自慢しようとしたんだ。

そしたら、ソニーの社長のサムは、「オッケー。もし日本語を話せるなら、どんな言葉を知っているの?」って言った。それで僕は、「ヤサイ」って言ったんだ。彼は、「おお、オッケー。それは興味深いね。ほとんどの人々は、グッドモーニングとかハローとか言うのに、きみは『野菜』って言ったね」って言っていた。なぜ僕がそう言ったのかわからない。愚かだね。でも、可笑しかったよ。」

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最終更新日
2021-09-30 17:00:00
提供
映画の時間編集部

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