AnimeExpo2021パネルディスカッション『神在月のこども』神谷明・茶風林・高木渉、声優陣の出演経緯も明かす

AnimeExpo2021パネルディスカッション『神在月のこども』神谷明・茶風林・高木渉、声優陣の出演経緯も明かす

劇場オリジナルアニメーション映画『神在月のこども』が2021 年秋に全国公開。
日本各地では“神無月(かんなづき)”と呼ぶ10 月を、出雲では“神在月(かみありづき)”と呼ぶ由縁。全国の神々が出雲に集い、翌年の縁を結ぶ会議を行うという云われを題材に人々と神々、各地と出雲、そして、この島国の根にある“ご縁”という価値観をアニメーションに描く本作。母を亡くし、大好きだった“走ること”と向き合えなくなった少女カンナ。そんな彼女のもとに一羽の兎(シロ)と一人の少年(夜叉)が現れ、出雲への旅にいざなう。廻りはじめる歯車。人々と神々の境界をまたぎ、駆ける少女の旅がはじまる。

この度、米ロサンゼルスで開催される北米最大級のアニメコンベンション「Anime Expo2021」がオンラインで開催された。日本からは「鬼滅の刃」など人気アニメが参加する中、現地時間7月4日(日)13時40分より映画『神在月のこども』のパネルディスカッションがオンラインで開催された。パネルディスカッションには原作・コミュニケーション監督の四戸俊成、スーパーバイザーの諏訪道彦、統括プロデューサーのオシア ウコが登場。本作に出演している声優陣のエピソードを中心にトークを展開した。

 四戸は「欧米の皆さんでも日本に興味をお持ちの多くの方はご存知かと思いますが、この島国は多神教の国ということで、その文化を面白いなと思っていただけているのではないでしょうか。」と呼びかけ、「そんな島国の中である一か月間、“八百万の神々”とも表現される幾多の神様たちが一か所に集う月があります。それが全国各地で“神無月”と呼ばれ、出雲地方では“神在月”と呼ばれる、10月です。この月、日本中の神々が、この島国の根と書く島根・出雲に集い、翌年の縁を結ぶ会議をするという伝説があります。そんな神話を題材に現代を生きる12才の少女・カンナが東京から出雲を目指して旅をする物語が描いたのが『神在月のこども』です。」と説明。さらにオシアウコは「走ることが好きだったカンナが母の死をきっかけに好きではなくなってしまい、もう一度役目を持って走り出すカンナの気持ちを、主題歌を歌うmiwaさんが歌で代弁してくれています」と説明した。

そして本作には『名探偵コナン』シリーズなどアニメ界のヒットメーカー・諏訪道彦がスーパーバイザーとして参加している。諏訪は故郷・愛知県豊田市で約4年前に行った『名探偵コナン』の劇場版21作目でもある『名探偵コナン から紅の恋歌』の上映会で四戸らに出会い、企画の話を聞いたのがきっかけだと明かし、「話を聞いて、私は大ノリになって“その話をアニメにするなら、ぜひお手伝いしたい”と私をこの映画に参加することを決めました」と打ち明けた。そして、このご縁は諏訪が手がけた『シティーハンター』に出演した神谷明や茶風林、神谷や茶風林と同じく『名探偵コナン』に出演している高木渉など豪華声優キャスト出演にもつながった。

 「この映画は“ご縁”というチームやファミリーのような関係性で作っている。私はもう35年アニメーションを作ってますので、役者や声優チームをチームで集めることができました。神谷明さん(『シティーハンター』、『名探偵コナン』)、茶風林さん(『シティーハンター』、『名探偵コナン』)、高木渉さん(『名探偵コナン』)はその繋がりから、『神在月のこども』に参加して頂いている。この物語を沢山の人に観てもらえるように支えていただいている」と語った。

 本作は神々は声優、人々は俳優”というキャスティングをリスペクトを込めて実施している。主人公のカンナを演じた蒔田の印象について諏訪は「私からすれば、(普段)スクリーンの中でしか見ない方で、今回カンナという12歳の女の子の役をやっていただいた。とてもピュアな存在でして、カンナが背負っているものを蒔田さんも背負った演技をしてくれている」と振り返り、また坂本真綾についても「日本の声優の中でもトップ声優。人間の役ではなく、メインの神様の役であるシロを演じてもらいました。見事な演技としか言いようがない。動物が擬人化して、ストーリーに華を添えるという演技は当然ですが、小さいんですよね、シロは。その小ささを感じさせない、大きな演技も魅力です」と絶賛。そして夜叉を演じた入野については、「声が若々しくて、子供の声も演じることができる声優。」と言い、「カンナとシロと夜叉のトリオが凄くうまく表現できているのは、入野自由さんと坂本真綾さんに加えて、蒔田彩珠さんを加えた、日本を代表する声優と女優とのトリオがピラミッドのようにこのドラマを支えていてるおかげ。そのバランスは映画を観て頂いたら、アメリカの方でもすごく楽しめると思います」とアピールした。

そして本作で日本の美しさを感じてもらいたいという四戸は「海外ではまだ知らない方が多い、島根・出雲という神話の地とその魅力をアニメーションで翻訳して、この島国ではどういったものを大切に生きているのかという根っこのようなものを世界の方に観て頂けたら素敵だなと思っています。日本も含め、全世界的に足踏みが続き、中々走り出せない時代を迎えていますが、この作品を見てもう一度走り出せる時が来たら、みなさんが走り出せる力になるような映画でお届けできたらと嬉しいです。」と決意を述べた。

映画『神在月のこども』は2021年秋、全国公開。

©2021 映画「神在月のこども」製作御縁会/『神在月のこども

最終更新日
2021-07-05 14:00:00
提供
映画の時間編集部

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