大沢たかお「俳優生命をかけてぶつかった作品」CGに頼らない撮影の苦労を語る『AI崩壊』完成報告会見

大沢たかお「俳優生命をかけてぶつかった作品」CGに頼らない撮影の苦労を語る『AI崩壊』完成報告会見1
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AIが人間の生活に欠かせない存在となった10年後の日本を舞台に、入江悠がオリジナル脚本で描くサスペンス超大作『AI崩壊』。
公開に先立ち本日行われた完成報告会見には、主演でAIの開発者で逃亡者となる桐生浩介役の[大沢たかお]、桐生の義理弟でAIを管理する会社の代表を務める西村悟役の[賀来賢人]、桐生を追い詰める天才捜査官・桜庭誠役の[岩田剛典]、独特の捜査で桐生を追う刑事コンビ、奥瀬久美役の[広瀬アリス]、合田京一役の[三浦友和]らに加え、入江悠監督が登壇しました。

オリジナル作品でSFサスペンスに挑むにあたり、気を付けたことについて入江監督は「SF作品はハリウッドでも多いんですけど、日本映画でやるからには今僕らが生きてる社会の地続き、リアリティをもって見ていただけたらなと。そういう意味で10年後僕たちの社会がどうなっているのかをなるべく生々しく、脚本段階から大沢さんや三浦さんと相談させていただいて作っていきました。近未来の話であるとともに、パニックものという側面もある。日本全国面白いロケーションを探して、良い場所があったらどこにでも行きました。」と述べ、監督のそういったこだわりからか、日本各地でCGに頼らない撮影もあったという本作。走るシーンが多かった大沢さんは「最初本当に3週間くらいずっと走ってました。AI崩壊ってタイトルだからCGいっぱい使ってくれるんだろうと思っていたら全く使ってくれず…(笑)大変じゃないシーンがなかった。生きてちゃんと終われるのかなと思った。」と苦笑い。「地下の下水道はスタジオでできるかなと思ったら、1分くらいのシーンのためにみんなで大阪行きました。CGに頼らず体当たりで、ハリウッド映画風日本映画と言われないように、日本映画としての大作でなきゃいけないと、みんなで徹底してやっていた。」と”日本映画”にこだわった、体当たりの撮影の様子を明かしました。桐生の唯一の拠り所の役柄を演じた賀来さんは「大沢さんが話しかけてくれていいコミュニケーションが取れました。僕みたいな若造にちゃんと目を見て真摯に向かい合ってくださった。あとは雑談をいっぱいできたのが嬉しかった。」と述べ、それに対し大沢さんは「逆に賀来くんから学ぶこともあったし、休憩時間は…大体芸能人はどういうマンションに住んでるのだろうってことを話してましたね(笑)残念ながら話してたのが岩田君がいないだったんで、先ほど話したら岩田君も参加したかったと」とリラックスしながら撮影に臨んでいた様子。
今回警察庁のエリートを演じた岩田さんは、「年齢的にも難しいんじゃないかと思ってんですが、監督にクランクインする前に桜庭のプロフィールを紙で渡していただいて、とんでもない天才で、どう演じたらいいんだろうと監督とディスカッションしながら役を作っていきました。だいぶスーツとメガネと七三分けに助けられた部分があったと思います(笑)」と今までにないキャラクターに苦戦した模様。刑事の先輩後輩を演じた三浦さん・広瀬さん。お互いの関係について、広瀬さんは「親よりも年上の三浦さんにドキドキしてました。いい緊張感の中で撮影できました。」と述べた一方で、三浦さんは「刑事ものは長いことやってきてるんですが、女性のバディは初めてで、女性がずっとそばにいるっていうのは心地がいいものですね(笑)」と正直な感想、さらに質疑応答では「初日にインフルエンザでスケジュールが変わり、最後に胃腸炎で…」と暴露し、広瀬さんがタジタジになる一場面も。「年上だからって垣根を作らない良い感じの入ってきかたをしてくれる女性だと思いました。」と褒めるところは褒める良い上司っぷりが垣間見えました。

AIというテーマについて、入江監督は「もともと映画のはまったのが『ターミネーター』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』とかハリウッドのSF全盛期だったので、憧れがありました。予算や規模感の面から日本映画で作る壁にぶち当たったんですが、せっかくオリジナルで撮れるチャンスが来たので、もう一回その夢に向かいたいなと。最初は五里霧中の状態で調べ出したんですが、近未来なら日本映画でもリアリティをもって描けるんじゃないかと。人工知能って実態がなく、ロボにするとターミネーターになっちゃうし、目玉にすると『2001年宇宙の旅』になっちゃうしで、どういうのにしようかっていうのを描くのが難しかったです。」と難しいながらロマンのあるテーマに挑んだ経緯・苦労を語りました。

最後に、入江監督が「自分にとってかなり挑戦で、オリジナルの作品で近未来の話で大作の規模感で映画を撮ることのプレッシャーをずっと感じていた。日本映画がAI崩壊公開により、オリジナルの作品や0から作っていくことに寛容になればいいなと思います。0から物語を作っている気概があった。映画をご覧いただいてこだわりを感じていただければなと思います。」、大沢さんが「2年くらい休んでいて、現場に戻る際に決めたのが、メーター振り切ってる一番挑戦してる作品だけやって俳優人生終わろうと思って戻ったんです。こんなに難しい台本をこれだけのお金をかけて撮影することにロマンを感じ、俳優生命をかけてぶつからなきゃいけないと思った作品です。エネルギーが溢れてる作品なので、是非劇場に足を運んでみていただければと思います。」と締めくくりました。

『AI崩壊』は2020年1月31日(金) 全国公開。

©2019 映画「AI 崩壊」製作委員会

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最終更新日
2019-12-17 18:00:00
提供
映画の時間編集部

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