数々の映画・ドラマの題材となった“織田信長”の新たな姿を描いた前代未聞の時代劇エンターテインメント『3人の信長』が、9月20日に全国公開される。8月20日、TOHOシネマズ日比谷にて完成披露試写会が行われ、TAKAHIRO、市原隼人、岡田義徳、髙嶋政宏、前田公輝、坂東希、渡辺啓監督が出席した。
キレ者でカブキ者の信長・甲役のTAKAHIROは「誰もが知る戦国武将を演じることにプレッシャーを感じたけれど、楽しそうな世界観にワクワクしました。信長を演じることで、その人となりに一層興味が湧いたし、テレビで『織田信長』の名前が出るたびに体が反応するようになった」と歴史上の人物ながらも親近感を得たよう。貫禄はあるが天然な信長・乙役の市原は「僕でいいのか?が率直な感想」と偉人役に恐縮も「時代劇は、当時を知る人がいないからこそロマンがある。時代劇という概念を覆すほどの王道のザ・エンターテインメントとして楽しんで」と作品をアピール。うつけ者だがまったく読めない信長・丙役の岡田は「試みとして面白いし、3人で信長を演じるのは不思議。三者三様の見え方があるはずなので、観客のみなさんに面白さはきっと伝わるはず」と手応えを口にした。
3人の信長たちを捕らえた今川軍の残党・蒲原氏徳役の髙嶋は「大河ドラマや映画でも、影武者が3人も登場するというのはいまだかつてない、貴重な体験です。笑えるけれど本格的な時代劇でもあるので、観た人はきっと興奮して夜眠れなくなるよ」とニヤリ。その怪しげな言い回しにTAKAHIROは「普通のことを言っているんだけれど、髙嶋さんが言うとどうしても…」と怪訝な表情。それもそのはず、髙嶋いわく「撮影中は(TAKAHIROら3人が)僕の言う大人のセクシーなジョークにいい反応をしてくれるんです!」と喜色満面で報告。しかしTAKAHIROは「僕らは終始ヒヤヒヤですよ!髙嶋さんは見たことないくらいジェントルマン風に淡々と下ネタを言ってくるから…」と変態紳士の洗礼にタジタジだった。そんなTAKAHIROについて髙嶋は「TAKAHIROさんは最高です。撮影時にクレープ屋を一軒差し入れしてくれました。普段僕はクレープを食べないのに、甘いのとしょっぱいの二個も食べましたから」と規格外の差し入れに感激。信長の首を狙う蒲原の家来・半兵衛役の前田も「TAKAHIROさんは、ご自身がクランクアップされた後もクレープ屋さんを差し入れてくれました」と神対応ぶりを証言すると、TAKAHIROは「島根の山奥での撮影で周りにお店もなくてタイトなスケジュールだったので、みんなに喜んでもらえるものを…と思って」とその理由を説明。渡辺監督から「撮影最終日もあったよね?合計何回だっけ?」と聞かれると、TAKAHIROは「太っ腹なので覚えていません!」と照れ隠しのジョークで笑い飛ばしていた。
戦国大名の妻・ハル役の坂東は「普段気を使わないような所作にも気を使ったりしなければいけないので、難しかった」と時代劇ならではの苦労があったようだが「普段はE-girlsとして女性ばかりの中にいるので、女の子一人ということで皆さんに親切にしていただき、ありがたかったです」と紅一点に嬉しそうだった。渡辺監督は真夏の撮影を振り返り「夜は暑くて虫が多くて、TAKAHIRO君の着物の中に蛾が入ったことがある。その時に出したTAKAHIRO君の声が意外と高くて…。そんな声を出すんだぁと思った」とTAKAHIROの知られざる一面を暴露。さらに「市原さんと髙嶋さんの重いシーンの撮影中に、TAKAHIRO君が長引いた撮影の雰囲気を和ませようと、チョンマゲ頭で裸にジャージという姿で現れた。笑わせてもらいました」と座長としての気遣いに感謝していた。
続いて、2つのビックな発表が!一つ目、8月18日(日)にアメリカのロサンゼルスで開催された「ロサンゼルス日本映画祭」において「最優秀時代劇賞」を受賞!映画祭で上映された全作品の中で、観客が笑ったり、驚いたりというリアクションがダントツで多かったとのことで、エンターテイメント性がきわめて高いとして、審査員全員一致でこの特別賞が用意された。それを聞いた髙嶋も監督の才能を絶賛し、会場は大きな拍手に包まれた。
もうひとつ、前代未聞の斬新な試みとして、本編すべてを90秒に早まわしで収めた特別映像『「3人の信長」超高速早回し映像「ホンモノだ~れだ」』を上映。これは監督からのアイディアで「“冒頭10分を見せます”みたいな宣伝はありますが、ふと思い付いたので提案してみたら実現しました(笑)」と、まさかの展開に自身も驚いた様子。この映像の上映後にTAKAHIROが観客に向けて、誰が信長だと思ったのか挙手でアンケートを取る一幕もあった。この映像は、「3人の信長」にちなんで、3日間限定(8/23の夜24時まで)で、公式YouTubeで公開中。
最後に、舞台挨拶の締めくくりとしてTAKAHIROは「ようやく皆さんに初めて完成作品を観てもらえることに、心からワクワクしています。時代劇の映画ですが、皆さんに気軽に楽しんで観てもらえる最高の作品になりました」とキャスト・スタッフを代表して胸を張っていた。
(C)2019「3人の信長」製作委員会