2月3日(土)より全国公開中の吉田大八監督最新作、錦戸亮主演で贈る『羊の木』。「がきデカ」の山上たつひこ氏原作、「ほのぼの」いがらしみきお氏作画という漫画界に君臨する2人の巨匠がタッグを組み、2014年文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞した傑作コミックを、『紙の月』 『桐島、部活やめるってよ』の俊英・吉田大八監督が原作のセンセーショナルなテーマはそのままに、大胆なアレンジを加え映画化。
今回、公開を記念して、原作者である、山上たつひこ氏、いがらしみきお氏の両名からコメントといがらしみきお氏による描き下ろしイラストが届きました。
◆山上たつひこ氏(漫画家)
喜劇であれ、悲劇であれ、ホラーであれ、ドラマには張りつめた空気がなくてはならない。上質の虚構を作り出そうとする意思が発する緊張感である。
主役が人気アイドル、共演者もテレビでよく見かける顔。一抹の不安があった。原作の世界観をどこまですくい上げていただけるのだろうかと。それは杞憂だった。出演者はテレビから映画への切り替えスイッチを持っているかのようにギアを上げ、大画面にふさわしい重厚さを醸していた。優れた映像作家は独自の魔法を使う。俳優の、テレビでは見せることのない深い陰影は、吉田大八監督のマジックの手際の一つであるに違いない。
◆いがらしみきお氏(漫画家)
全編とおして画面の緊張感が素晴らしいです。原作よりもさらに焦点を絞ったため、その分、熱くなり、焦げ、煙を発し、青白い炎を上げて燃えているような映画になりました。韓国映画好きの私としては、初の受賞歴が釜山映画祭だったことも感慨深いです。これは日本人が作った韓国映画かもしれません。原作者の勝手な妄想ですが。
映画『羊の木』は大ヒット上映中!!
(C)2018『羊の木』製作委員会 (C)山上たつひこ、いがらしみきお/講談社