2月22日(水)、東京国際フォーラムにて『3月のライオン【前編】』の完成披露試写会が行われ、主演の神木隆之介、有村架純、倉科カナ、染谷将太、清原果耶、佐々木蔵之介、豊川悦司、前田吟、中村倫也、奥野瑛太、新津ちせ、大友啓史監督が桜色のランウェイを歩いてステージに勢揃いした。
同作は、漫画家・羽海野チカによる同名人気コミックを、映画『るろうに剣心』シリーズで知られる大友啓史監督が実写映画化した話題作。中学生という異例の若さで将棋のプロとしてデビューし、東京の下町にひとりで暮らす17歳の棋士・桐山零(神木)が、同じ下町に川本あかり、ひなた、モモの3姉妹や様々な人生を背負ったプロ棋士達と出会った事から棋士として人として成長していく姿を描く。
神木は「棋士として生きている時の雰囲気も楽しかったし、3姉妹といる時の現場も楽しかった」と撮影を振り返りながら「監督が1回の本番で15分くらいの長回しをするので、対局中は正座をしていて足がしびれて大変。いつも『イテテテ…』となった」と対局中の舞台裏を紹介。通常はここからMCがイベントの進行をするのだが「クロストークで」と言われた神木はキャスト陣に「皆さんどうですか?何かエピソードとかありますか?」と率先して司会を担当。神木に指名された共演者がエピソードを語るという構成になった。
対局トークに佐々木は「対局の後は足腰が痛くて、しばらく立ち上がれなかった」、豊川は「僕はベテランなので将棋盤の前は掘りごたつだったので、腰かけた状態でした」とジョークで笑わせた。次に指名された有村は、神木との共演を振り返り「神木君が撮影の合間に枕の下に何かを忍ばせているなと思って枕の下を見たら、チョコレートが隠されていて『これ何?』と聞いたら『食べていいよ!』と言われました」と撮影疲れの補給用おやつ事情を報告。神木を「皆で合間に食べたいなと思っておいたものです」と照れさせた。一方、神木から「染ちゃん」と指名された染谷は「これからずっと隆が仕切っていくの?」と主演兼司会に驚きつつ、神木から「僕らもいくつか共演しましたけれど、ライバル役はどうでした?話題になっていましたよね?撮影中も染ちゃんとはわからなかった」と尋ねられると「楽しかったですね、何をやっても大丈夫な気がして。二海堂メイクで現場に入って、そのままさよならするので」と特殊メイクを駆使しての二海堂晴信役に自信を見せた。
本作が映画出演102本目という前田は「こんなに食べた映画はなかったね。おせち、すき焼き大会とワンシーンで5、6カットくらい撮るので、その間に6回くらい食べる。僕はベテランだから食べる真似だけど、モモちゃん(新津)は最初から食べちゃう。それを止めるのが大変でした」と子役・新津の無邪気さを紹介。その新津は「撮影の中のゴハンは凄く美味しかった!」と元気に答えていた。
撮影で使用した家で姉妹役と実際に寝泊まりしたという倉科は「スーパーに行って、ゴハンを作って、ももをお風呂に入れて、夜は絵本を読んで楽しかった。でもモモ(新津)が全然寝なくて」と優しい表情。それに神木は「撮影では3姉妹の空気感が確実にありました。僕はその場にいることは出来ましたが、3姉妹の輪には入れませんでしたね。距離がありました」と苦笑いだった。
トークを上手に回す神木の姿に中村は「こんなに喋る主演っているんだなぁ」と感服すると、神木は「温かい映画だと思ってもらいたかったからね」と本音。奥野の「対局で向かい合わせになっている時に(神木が)懐からスティック状の砂糖を出してくる」との面白エピソードに「魂を削った対局でしたね~」と懐かしそうに振り返っていた。
最後に神木は「おかげさまで素敵な瞬間が出来ました」と集まった約4,000人の観客に語り掛け「魂を削ってスタッフ・キャスト一丸となって作った作品。皆さんに観ていただいて楽しんでいただき、何かを持ち帰ってほしい。皆さんの中でこの映画が名作の一つとして思っていただければ」とメッセージ。客席から「後半も観ます!」との声が上がると「ゆっくり楽しんで」と声援に応えた。
『3月のライオン』は【前編】3月18日(土)、【後編】4月22日(土)に2部作として全国ロードショーを迎えます!
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