西湖畔(せいこはん)に生きる 作品情報
せいこはんにいきる

最高峰の中国茶・龍井茶の生産地で知られる杭州の西湖。そのほとりに母・タイホア(苔花)と息子・ムーリエン(目蓮)は暮らしている。母は山の美しい茶畑で茶摘みの仕事をしていたが、あることをきっかけに茶畑を追い出され、やがて違法ビジネスに手を染めてしまう。ムーリエンは母を救い出そうとするが……。
「西湖畔(せいこはん)に生きる」の解説
山水画にインスパイアされたデビュー作「春江水暖~しゅんこうすいだん」で市井の人々の人生の機微を描いたグー・シャオガン(顧暁剛)監督の山水映画第2弾。中国緑茶の産地として有名な西湖の沿岸に暮らす母親と息子の関係を軸に、経済環境の変化に揺れる家族の姿を美しい風景の中に描き出す。グー監督のオリジナルストーリーながら、釈迦の十大弟子のひとり・目蓮が地獄に堕ちた母親を救う物語「目蓮救母」の現代版ともいえる。出演は『長歌行』などのドラマや映画で大人気のウー・レイ、実力派女優のジアン・チンチン、チェン・ジエンビン、ワン・ジアジア、イェン・ナン、ワン・ホンウェイ。音楽は「それから」「夢二」などの日本映画から「花様年華」ほか多くのアジア映画に名を刻む梅林茂。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2024年9月27日 |
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キャスト |
監督:グー・シャオガン
出演:ウー・レイ ジア ン・チンチン チェン・ジエンビン ワン・ジアジア |
配給 | ムヴィオラ=面白映画 |
制作国 | 中国(2023) |
上映時間 | 118分 |
公式サイト | https://moviola.jp/seikohan |
(C)Hangzhou Enlightenment Films
予告編動画
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ユーザーレビュー
総合評価:4点★★★★☆、1件の投稿があります。
P.N.「めい」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2025-05-24
とにかく中国は広い、デカいと実感しました。冒頭のどこまでも広がる茶畑の風景、その深い緑の美しいこと!
そこで働くのは主人公の母をはじめとする地方からやってきた季節労働者の女性。なんでもここは烏龍茶の名産地、茶摘みは手作業、超アナログ、でも茶葉を傷つけて
は名産の名がすたる。ここに集まる女性は狭いアパートにぎゅうぎゅうに押し込められて暮らしていてその様子は昭和30年代。彼女たちがケンカしたり仲直りしたりして暮らす様子を見て名作ドラマ「夢千代日記」を思い出した。
というわけで60年代の話と思っていたら、中盤以降、舞台は地震が起きたらポキッと折れそうな高層ビルが立ち並ぶ大都会へ。スマホもガンガン出てきて現代中国。
ラスト、もう一度鳥瞰ショットとなり、実は茶畑とビル群が隣合わせであったことを知り愕然としました。まったく異世界と思っていたら(中国的には)同じエリアなんですね。もちろん日本とはスケールが違うのでむこうとはゼロひとつ違う距離感なのかな、と思いました。日本の場合、八王子が田舎といえど、新宿や渋谷は通勤通学圏内でそこまでのカルチャーギャップ、格差はないと思うのですが。中国のデカさを感じた映画でした。