ある一生 作品情報
あるいっしょう
1900年頃、オーストリアのアルプス地方。孤児の少年アンドレアス・エッガー(イヴァン・グスタフィク)は、渓谷で暮らす遠い親戚クランツシュトッカー(アンドレアス・ルスト)の農場に引き取られる。しかし、農場主にとって孤児は安価な働き手に過ぎず、虐げられたエッガーにとって、心の支えは老婆アーンル(マリアンヌ・ゼーゲブレヒト)の存在だけだった。やがて成長したエッガー(シュテファン・ゴルスキー)は、アーンルが亡くなると留まる理由のなくなった農場を出て、日雇い労働者として生計を立てるようになる。渓谷に電気と観光客をもたらすロープウェーの建設作業員として働いているとき、最愛の女性マリー(ユリア・フランツ・リヒター)と出会い、結婚。山奥の木造小屋で、満たされた暮らしを送り始める。しかし、幸せな時間は長くは続かなかった……。第二次世界大戦が勃発し、戦地に召集されたエッガーはソ連軍の捕虜となり、ようやく谷に戻ることができたのは、何年も経ってからだった。時は過ぎ、観光客で溢れ返る渓谷で人生の終焉を迎えたエッガー(アウグスト・ツィルナー)に、過去の出来事がフラッシュバック。生涯を共にしたアルプスの光景を前に立ち尽くす……。
「ある一生」の解説
世界40ヵ国以上で発行160万部を超え、ブッカー賞最終候補にもなったローベルト・ゼーターラーのベストセラー小説を映画化。雄大なアルプスの風景をバックに、暴力や戦争、貧困に耐えて激動の20世紀を生きた孤児アンドレアス・エッガーの人生を描く。出演はオーストリアやドイツで活躍するシュテファン・ゴルスキー、「ヒトラーの贋札」のアウグスト・ツィルナー。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2024年7月12日 |
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キャスト |
監督:ハンス・シュタインビッヒラー
原作:ローベルト・ゼーターラー 出演:シュテファン・ゴルスキー アウグスト・ツィルナー アンドレアス・ルスト ユリア・フランツ・リヒター イヴァン・グスタフィク |
配給 | アット エンタテインメント |
制作国 | ドイツ=オーストリア(2023) |
上映時間 | 115分 |
公式サイト | https://www.awholelife-movie.com/ |
(C)2023 EPO Film Wien/ TOBIS Filmproduktion München
予告編動画
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。
P.N.「人生は、正に、ロック(巌)!!」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-07-19
神を信じたことがないという彼は、神を信じていると言う男に虐げられる。
神を私たちは、時に、愛と言う一言で表現する。愛とは忍耐と時に表現する。
忍耐とは、母が泣き言を言わず辛抱強く育てる様子でよく例えられる。
希望を持ち、忍耐強く、泣き言を言わず生きれば大概の夢は叶う。
彼もまた、多くは望まず夢を叶えて行く。
信仰を持たないはずの彼が一番、神の望む姿に近いと言うパラダイム。
彼は、死を恐れたたことがないと言う。
神を信じているなら、
愛は忍耐と知り、
死を恐れず
泣き言を言わず
希望を持ち
夢を叶えて行く。
私たちは、必ず訪れる死を異常に恐れ、希望を持ち夢を叶えることを忘れ、いつも、泣き言ばかりを呟いて(Xにポストして)しまう。弱いけれど強くも生きれるのである。
生きる意味の根底にある真理を思い出させてくれる作品でした。