P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-06-12
宇野維正の新書版の本,ハリウッド映画の終焉の中に本篇を廻る興味深い項目が在る。今日に置けるストレートで裕福な白人中年男性映画の成立の困難さと新しい対話,言葉の可能性に就いて考えさせられる
かもんかもん
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宇野維正の新書版の本,ハリウッド映画の終焉の中に本篇を廻る興味深い項目が在る。今日に置けるストレートで裕福な白人中年男性映画の成立の困難さと新しい対話,言葉の可能性に就いて考えさせられる
ヴィム・ヴェンダース監督のモノクロなロードムービーの名篇〈都会のアリス〉或いはフランソワ・トリュフォー監督作品〈ピアニストを撃て!〉等にインスパイアされて出来たとプロダクション・ノートに在った。インタビュアーと云う行為を通して子どもと大人が交信する幸福な瞬間がカモンカモンな刹那,ペラペラペラと軽快に或いは人生と云う名の書物の頁を捲るサウンド,空を見上げて
一足飛びに大人になったのではないのに子供の気持ちが分からない、と云う定番の命題だが、子供に共感を寄せすぎないのが新しいのかも。何にでも“寄り添う”のが流行っているが、世の中は思う通りにならないことを教えてやることも必要だろう。
子供へのインタビューが本作のための脚本かは明らかでないが、「親が自分の子なら何を言うか」は良い設問である。
全てのシーンがモノクロのポストカードの様に美しい。
ホアキン・フェニックスさん演じるラジオジャーナリストのジョニーが9才の甥っ子ジェシーと数日間、生活を共にするストーリー。
甥っ子のジェシーがメッチャ可愛いくてジョニーとの会話が自然でリアル。
マイクを持つ姿も可愛い(笑)
ジェシーの素朴な疑問もリアルでドキュメンタリー映画を観ている感じ。
正直、感動とかは無かったけど映像と会話がとっても素敵でした( ´∀`)
一足飛びに大人になったのではないのに子供の気持ちが分からない、と云う定番の命題だが、子供に共感を寄せすぎないのが新しいのかも。何にでも“寄り添う”のが流行っているが、世の中は思う通りにならないことを教えてやることも必要だろう。
子供へのインタビューが本作のための脚本かは明らかでないが、「親が自分の子なら何を言うか」は良い設問である。
シルキーなモノクロとクリアーなサウンドで美しくニューヨークやロサンゼルスなどの街を緩やかなカメラワークで、映し出している作品。
モノクロにすることで視覚的感覚を抑え、人間の内面性へフォーカスさせていて過去・現在・未来を繋ぎ合わせて見せた超越な感覚さえおぼえるような効果を感じる。
演技も、ストーリーも自然でいいのですが、すべての会話、インタビュー、コメントなどが、なぜかありふれたもので、普通。
子供が、考えそうな言動と大人が陥りやすい言動。結局みんな普通な言動に行き着く。
そうではなく、私たちは、人種・文化・宗教を超えた、意識を内に秘めているのに。
月の光が優しく諭すように、人はお喋り、口と脳内の会話を止めた時、静寂があり、あるがままの無である創造の源からくる意識がある。
C'mon Common Sense
一切のお喋りを止めて自分の中にある意識に立ち返りなよ!!
お喋りを止めたら、病んだ心も止む。
結局、お喋りはあなたの本音ではなくエゴ、止んだとき本質の意識から、自らが、自らで現れる。