祈り 幻に長崎を想う刻 作品情報

いのりまぼろしにながさきをおもうとき

1945年8月9日11時2分、広島に次いで原爆が長崎市に投下され、人口24万人のうち約7万4千人が一瞬にして命を奪われた。東洋一の大聖堂とうたわれた浦上天主堂も被曝、外壁の一部を残して崩壊してしまう……。12年後の1957年。長崎にはまだ戦争の爪痕が色濃く残っていた。そんなある日、焼け落ちた浦上天主堂跡から、被曝したマリア像を人知れず運び出そうとする一味の姿があった。首謀者はカトリック信徒のふたりの女、鹿(高島礼子)と忍(黒谷友香)。彼女たちは、なぜマリア像を盗み出さねばならなかったのか……。

「祈り 幻に長崎を想う刻」の解説

劇作家・演出家の田中千禾夫が1959年に発表した戯曲『マリアの首-幻に長崎を想う曲-』を初映画化。1945年8月9日、原爆が長崎市に投下され、多くの市民と共に東洋一の大聖堂といわれた浦上天主堂も被曝。12年後、天主堂跡からマリア像を盗む一味の姿があった。出演は「おみおくり」の高島礼子、「Daughters」の黒谷友香、「椿の庭」の田辺誠一。監督は「ある町の高い煙突」の松村克弥。2021年8月13日よりユナイテッド・シネマ長崎にて先行公開。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2021年8月20日
キャスト 監督松村克弥
原作田中千禾夫
出演高島礼子 黒谷友香 田辺誠一 金児憲史 村田雄浩 柄本明 寺田農 藤本隆宏 温水洋一 馬渕英里何 宮崎香蓮 大桃美代子 井手麻渡 城之内正明 玉浦有之祐 たくみ稜
出演(声)美輪明宏
配給 ラビットハウス
制作国 日本(2021)
上映時間 110分
公式サイト http://inori-movie.com/

(C)2021 K ムーブ/サクラプロジェクト

予告編動画

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ユーザーレビュー

総合評価:4点★★★★、1件の投稿があります。

P.N.「ヒマなシニア」さんからの投稿

評価
★★★★
投稿日
2021-08-21

昭和20年代生まれです。友人に誘われ拝見しました。原作は読んでおりません。初めて長崎での原爆被害と信仰に対するテーマに接しました。冒頭に現れる傷痍軍人の姿から60年以上前の渋谷駅東口(現ヒカリエの前)の停留所で、何十人もの傷痍軍人がバス待ちの人に物乞いをする風景が頭に浮かび一気に画面に引き込まれ、話が原爆症に対する差別と後遺症に及ぶと小学生時代に原爆症の子供達が「原爆」「原爆」と呼ばれていて毎年多くの人が後遺症で亡くなっていたことを思い出しました。
原爆被害を政治利用する左翼系団体が跋扈する中、一途に信仰を貫き通そうとすればする程に、意にならないと見るや官憲を使い弾圧に転じる左翼の本質も垣間見せられました。
ラストは明治期の弾圧事件「拷問石と寒ざらしのツル」の一節と信者の一途に信仰を守り通す心がファンタジックに描かれ迫力を感じました。

最終更新日:2023-09-04 16:33:29

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