P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2022-11-26
愛と死とを廻る青春群像劇,映画監督のパゾリーニ殺害事件や香港の男優レスリー・チャンの自殺等いろいろな事が本篇を観ていて脳裡に過る
さまーおぶえいてぃふぁいぶ
総合評価4.5点、「Summer of 85」を見た方の感想・レビュー情報です。投稿はこちらから受け付けております。
愛と死とを廻る青春群像劇,映画監督のパゾリーニ殺害事件や香港の男優レスリー・チャンの自殺等いろいろな事が本篇を観ていて脳裡に過る
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解説や他のレビューを参考にするば、わかりやすい。
最近は、わからないのに、素直に、耳を傾けたがらない人が多いですね。
そこら辺の安易な同性愛を描いた作品ではなく、昔から、死生観・宗教観、哲学的なベースをもとに描かれた禁断の愛(昔風に言えば)。
まあ、巷の同性愛は、好き嫌い。
ただ、本物の愛なら、反発はかわない。
単なるエゴか、愛か?
この作品には、愛を表現できているからこそ、多くの支持を受けている。
ワガママを個性的だと勘違いする人間のように、エゴか?愛か?
伝わるものが違うから、ハッキリするでしょう?
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よくわからないです。片方が死んでしまう、若い人が。こういうのは映画で見るのは嫌いです。レオナルドディカプリオのバスケットボールダイアリーズという映画があります。あの映画のレオが絶望的な少年時代に詩を書いていたのを思い出しました。アレックスが苦しみを書く事で乗り越えていく、似てます。両方とも同じくらいの年で、親友に死なれる事も似てる。
でもこの映画はとてもイージーな感じがします。物を書いてまたニコニコして新しい友人とヨットになれるのだろうか?
『あさがくるまえに』のような、若者の刹那な夏の物語の余韻を残しつつ、
『君の名前で僕を呼んで』の変化球的なアレンジで年下が、年上の兄貴的な存在に憧れ、それが、友情を越えて行くストーリーであり、
同じく宗教観も踏まえ、文学、更に、哲学的に展開され、構築された『モーリス』にも通ずる流れを感じる。
『モーリス』は、天国と地獄の世界観から、煉極と言う概念が生まれたダンテの『神曲』それを反映している。 そこに、小舟が表れるのだが、今作は、ヨットが出てくるあたり、繋がりを感じる。
同性の映画と言うと過激な作品になり勝ちな気はするが、上記した作品は、死生観、文学、哲学に基づいているので、芸術的に評価されるのでしょう?
本作も、若者の刹那な夏の終わりと通ずる二度と訪れない物語を見事に構築していると思います。
最愛の者を意味するディヴィット、
いろいろなところに行く物語を紡ぐ意味のアレックス。
キャスティングされた若者たちが、この映画を爽やかに、美しく、映画を越えて、リアリティーある世界を魅せてくれます。