P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2023-04-03
惚れ込んだマーゴット・ロビーが綺羅綺羅と海に向かって。エンドロールには懐かしい16ミリのフィルムも
どりーむらんど
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惚れ込んだマーゴット・ロビーが綺羅綺羅と海に向かって。エンドロールには懐かしい16ミリのフィルムも
関連ニュースでペイラフィット監督が小津安二郎監督の映画にインスパイアされたと言っている…。本篇で時計を託すシーンが象徴しているのが〈東京物語〉。そしてアーサー・ペン監督の名篇〈俺たちに明日はない〉の1930年代の雰囲気が全篇に漂う。砂塵のシーンと逃避行も魅せる
田舎町の「いい家」に産まれ、将来は父親と同じ仕事につき、地元の女性と結婚する、という運命が、ほぼ決定事項な主人公。生活苦から、他所に行かざるを得ない他人を、羨ましく思う時がある。
そこにやってきたヒロイン。自分の日常を全て覆してゼロにする存在。だが、覆った世界は、自分の憧れのものだった。
言わばこれだけなのだが、これだけの話を、絶妙なキャストと、手堅い演技で、優れたドラマにしている。
最後は、予想が出来たような、出来なかったような、独特の色味が強烈だった。
アメリカンニューシネマ世代には、特におすすめ。