P.N.「Katze」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2022-09-15
打ちのめされ、倒れてしまい、起き上がれない時に、見るべき映画。全編哀しみや喪失感に包まれた、物悲しい暗い内容だが…「人はひとりでは生きていけない」と言う重い言葉は、ホロコーストを生き抜いた医師でなければ、意味を成さない。傷つけられた人を救えるのは、同じ様に傷つけられた人なのかもしれない。痛みや苦しみや絶望を背負って生きることは、或意味死ぬことよりも辛いことかもしれない。少女に手を差しのべた後、愛や悲しみの感情を取り戻した医師の笑顔が良かった。いつの世でも、政治や力や時代に翻弄される人々…傷つけられた人々…それでも生きていく人々…監督は、「この映画がすべてのトラウマを抱えた人の癒しに」~確かに、癒されたかも…。