P.N.「松沢直樹」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2019-09-23
◾️本年ダントツ一番の家族と親子関係を描いた邦画作品
数年ぶりに訪ねてきた温厚な叔父。家族との良好な関係を築きはじめるが、ある事件をきっかけに関係が容赦なく壊されていく。
崩壊していく人間関係の描写と娘をかばう母の姿は、北欧のホラー作品を想起させるほどすさまじい。
しかしながら、ラストは意外な暖かさに満ちた結末が待っている。
原題は、ゴッホの著名な作品「ひまわり」と、そのモチーフになったといわれる新約聖書 ルカによる福音書に記載されたエピソードをモチーフにしたもの。
それだけ重厚なテーマだけに、重々しいシーンもあるが、鑑賞後は不思議なカタルシスと肯定感に包まれるから不思議だ。
親子や家族関係を描いた邦画作品としては、本年ダントツの完成度が高い作品だと思う。