哲人王 李登輝対話編 作品情報
てつじんおうりとうきたいわんへん
福島に住む大学生の山口まりあ(桃果)は絶望していた。リアルタイムで世界からもたらされる戦乱、貧困、混沌といった現代社会の病理に打ちのめされ、この世界で生きる気力を失ってしまったのだ。大学の授業やレポートで気を紛らわすことなど、できるはずもない。そしてまりあは、自宅近くの湖に身を投げて自殺しようとする。その刹那、彼女の意識は台湾の元総統・李登輝の意識と同通し、図らずもまりあと李登輝(声:てらそままさき)の対話が始まる。李登輝はまりあに、今まで知らなかった日本統治時代の台湾のことや、李登輝自身の少年時代の高度な教育環境について語り始める。戸惑いながらも、その言葉に耳を傾け、今まで関心のなかった自分の国の素晴らしい一面に想いを巡らせるまりあ。李登輝は、日本兵として戦った先の大戦や、その後の台湾における白色テロなどの恐怖政治について語ると同時に、密かに格闘を続けた哲学的な問題や信仰についても赤裸々に打ち明けるが……。
「哲人王 李登輝対話編」の解説
ドラマやアニメーションを駆使し、女子大生との対話を通して台湾の民主化を実現した元総統・李登輝の人生に迫るドキュメンタリー。世界に絶望した女子大生・まりあが湖に身を投げて自殺しようとしたその時、彼女の意識が李登輝と同通。2人の対話が始まる。出演は「レミングレスの夏」の桃果、李登輝の声を演じるのは、「若おかみは小学生!」のてらそままさき。監督は台湾生まれの母を持つ園田映人(「尖閣ロック」)。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2019年6月21日 |
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キャスト |
監督:園田映人
出演:桃果 出演(声):てらそままさき |
配給 | レイシェルスタジオ |
制作国 | 日本(2018) |
上映時間 | 97分 |
公式サイト | https://www.tetsujino.com/ |
(C)2018「哲人王」製作委員会
予告編動画
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。
P.N.「乙女姉さん」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2019-06-26
台湾元総統、李登輝氏の一本筋の通った武士道精神に脱帽。
李登輝の人生を記録したドキュメンタリー映画だが、美しい映像作品に仕上がっている。
主人公の若い女性~架空の設定~が、現代の闇の部分に耐えきれず心の葛藤に苦しむ場面に、共感するものがあった。しかし、絶望から一転して、未来を信じる姿にさわやかな感動を覚えた。
人生を肯定的に考えられる映画だと思う。若い世代にも見てもらいたい。