ザ・スクエア 思いやりの聖域 作品情報
ざすくえあおもいやりのせいいき
スウェーデン・ストックホルム。洗練されたファッションに身を包む、著名な現代アート美術館のキュレーター、クリスティアン(クレス・バング)は、周囲の尊敬を集め、そのキャリアは順風満帆。離婚歴があるが、2人の娘の良き父であり、電気自動車に乗り、慈善活動を支援している。そんな彼は次の展覧会で「ザ・スクエア」という地面に正方形を描いた作品を展示すると発表。それは、すべての人が平等の権利を持ち、公平に扱われるという“思いやりの聖域”をテーマにした参加型アートで、現代社会に蔓延るエゴイズムや貧富の格差に一石を投じる狙いがあった。ある日、携帯電話と財布を盗まれてしまったクリスティアンは、GPS機能を使い犯人の住むマンションを突き止めると、全戸に脅迫めいたビラを配って犯人を炙り出そうとする。その甲斐あって、数日経つと無事に盗まれた物は手元に戻り、彼は深く安堵するのだった。そんななか、美術館の宣伝を担当する広告代理店は、お披露目間近の「ザ・スクエア」について、画期的なプロモーションを持ちかける。作品のコンセプトと真逆のメッセージを流し、故意に炎上させて情報を拡散させるという手法だった。その目論見は見事に成功するが、世間の怒りはクリスティアンの予想をはるかに超え、皮肉な事に「ザ・スクエア」は彼の社会的地位を脅かす存在となっていく……。
「ザ・スクエア 思いやりの聖域」の解説
「フレンチアルプスで起きたこと」のリューベン・オストルンド監督による第70回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作。有名美術館のキュレーター、クリスティアンが発表した展示作品「ザ・スクエア」。それは世間に思わぬ反響を生み、大騒動へと発展していく……。クリスティアンを演じるのは、本作で第30回ヨーロッパ映画賞男優賞を受賞したデンマーク出身のクレス・バング。共演は、「ニュースの真相」のエリザベス・モス、「マネーモンスター」のドミニク・ウェスト、「猿の惑星」シリーズのテリー・ノタリー。
「フレンチアルプスで起きたこと」のリューベン・オストルンド監督による第70回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作。有名美術館のキュレーター、クリスティアンが発表した展示作品『ザ・スクエア』。それは世間に思わぬ反響を生み、大騒動へと発展していく。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2018年4月28日 |
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キャスト |
監督:リューベン・オストルンド
出演:クレス・バング エリザベス・モス ドミニク・ウェスト テリー・ノタリー |
配給 | トランスフォーマー |
制作国 | スウェーデン=ドイツ=フランス=デンマーク(2017) |
上映時間 | 151分 |
(C)2017 Plattform Prodtion AB / Société Parisienne de Production / Essential Filmproduktion GmbH / Coproduction Office ApS
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ユーザーレビュー
総合評価:3点★★★☆☆、2件の投稿があります。
P.N.「オムレツ」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2018-05-03
この映画は、スターウォーズを見る様な気で見に行くと痛い目にあいます。十人中十人がただ楽しいと感じる映画とは、根本から、スタンスを異にしている映画なのではないでしょうか。スクエアというインスタレーション作品を軸に展開される映画ですが、映画というより、この映画自体がインスタレーション作品、アート作品といってもよさそうです。この作品は、見た人それぞれの見方が思い切りばらばらに分かれるように、意図的に作られています。表現の自由の限度はどこまでですか、どこまでならあなたは許せますか、笑うことができますか、あなたには余裕がありますか、冷徹でいられますか、あなたという人間はどういう人ですか?と何度も何度もしつこいほどに映像側から飛び越えて、見る側に投げかけてきます。それは非常にオモシロい映画体験で、きっとあの映画を見た人それぞれに色んな感想があったのでしょうけど、面白い、面白くないで終われない、非常に考えさせられる深ぁい映画でした!映画好きには堪らない映画ですね。多少玄人向けですが、私は好きです。