P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2022-07-20
そしてアウシュヴィッツ強制収容所の存在そのものを否定した歴史学者のアーヴィングの議論に乗せられずに法廷での沈黙作戦で,彼に自ら墓穴を掘らせた英国での裁判手法も本篇最大の見処だった。レイチェル・ワイズの抑制した感情表現も小粋で…
ひていとこうてい
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そしてアウシュヴィッツ強制収容所の存在そのものを否定した歴史学者のアーヴィングの議論に乗せられずに法廷での沈黙作戦で,彼に自ら墓穴を掘らせた英国での裁判手法も本篇最大の見処だった。レイチェル・ワイズの抑制した感情表現も小粋で…
ホロコースト否定論者の根深さは法廷での勝敗に関わらずにTV,報道機関,マスコミを最大限利用する点にも在るんだ。合衆国大統領トランプ氏のフェイクニュースや極東アジアの極右政権が歴史偽造や公文書改竄を繰り返している現状が反映されて
「ホロコーストは無かった」何て云う否定論者の言い掛りは,実際にそんな歴史歪曲の光景は実に気味が悪い程だ…。暗黒の過去の事実に眼を閉ざす者に決して未来は開けない。ドキュメンタリー映画〈主戦場〉にも通じ逢う様な作品だろうと思う!
力作です! 本当に傑作だと思いました。
年明けの某左翼ライターが集まるベストテンでは第一位になる可能性大であろうか。
それにしても、「肯定派」と「否定派」の息詰まる闘いを見せてくれた内容に大満足だ。
邦画でこのレベルの作品が何で出来ないかねえ。右派と左派―日本じゃ横綱と幕下レベルの違いだからか?
ただ反対するだけじゃ能がないもんなあ。
役者全員がはまり役で、特に敵の大将は、ほんとに憎たらしいくらいのキャラ造形だった。弁護士一人一人の描き方は最初は冷血とも思えたが、クライマックスまで、段々温度を取り戻す構成が良い。今年もあと一週間、こんなギリギリで、今年のベストワンが来た。