P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2022-01-11
フィリップ・ル・スールの撮影術の見応え在る本篇は燭台の炎で撮された一幅の古典絵画見たいで想わずグッと引き込まれて仕舞う刹那が有る
びがいるどよくぼうのめざめ
総合評価4.3点、「The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ」を見た方の感想・レビュー情報です。投稿はこちらから受け付けております。
フィリップ・ル・スールの撮影術の見応え在る本篇は燭台の炎で撮された一幅の古典絵画見たいで想わずグッと引き込まれて仕舞う刹那が有る
💃伍長視点のドン・シーゲル監督版への返歌としても観れれる本篇,女性たちの復讐劇,或いは荘厳な儀式めいた…。更に男女の役割を交換させて伍長を仮に女性だと想定したシナリオだとどんな作品に為るのか?
歴史劇映画〈マリー・アントワネット〉に続き本篇を視聴。矢張り女性の眼差しで画いた美しき一幅の絵画
「これはありえない」と感じさせるところがほんんどないストーリー展開、構成(あるとすれば階段から突き落とされ、脚を切られる部分か?)。なんでこういう脚本の映画が作れないのか?最近の多くの映画が、話のありえない展開に白けてしまい、見る気をなくしてしまう。登場人物の描き方も善と悪、強さと弱さ、仲間のために自分を犠牲にする部分と利己的な部分など、多面的に描かれており、複雑なところにリアリティを感じる。よく書評などで伍長が誠実な人格者の様に描かれているのがあるが、それは違う。彼は戦いから安穏に逃げている兵士であり、どんな女にも安易に声をかけ気を引こうとする女たらしである。そしてそれが猜疑と嫉妬を引き起こす。こういう男は現代社会にもよくいる。
チャンネルNEKOで視た自殺サイトで集まった男女の韓流ラブ・ロマンス映画「欲望タクシー」と比べると,男性の欲望の側面を削除して仕舞った本編の方は削ぎ落とされたスタイリッシュな残酷な絵の様でも在る。でも女性たちの生命力の強さと云う次元では同列なのかも知れない
そして本編は深い森に包み込まれて囁く様な,simpleなstyleが静謐で一際魅力的だった…。アメリカ南北戦争の戦時と云う事すら忘れて仕舞う愛と欲望の作品に纏められたー。スター・チャンネルのコッポラ家作品特集放映で視聴!影絵の如く美しく
さすがソフィアコッポラ。
恐ろしくつまらなかった。
負傷兵の主観カメラで夢か現か、天国か地獄か、悪夢か妄想か、愛慾か陶酔か…、其の境目の無い様な執念深いカメラワークで追うドン・シーゲル監督版とは全く違って、ソフィア・コッポラ監督版のリメイクされた本編は突き放した舞台の如き現実感に包まれる…。残酷な程に美しく、静謐な女の花園の中で絶望の甲高い雄叫びがー。サスペンスフルな同じ物語がかくも対照的に斬新に淡々としたカメラ・アイで映し出された会心の一作。揺らめく蝋燭の焔の光と共に在る「最後の晩餐」の絵見たいで🎵🕯️🕯️🕯️🕯️🕯️🕯️
私の予想では「阿部定」もしくは「宦官」のような処置に(コリン・ファレル演じる脱走兵が)されるのではないかと予想していた。でも在り来たりのやり方だったとは意外。
「R18+」指定で編集しなおしたヴァージョンがあればそっちを見たい気がする。
さあ今度は映画『聖なる鹿殺し』が待ってる。コリン・ファレル+ニコール・キッドマン共演作が続いて観賞できるのが有難い。
本編は未だ予告篇しか観て居ないけれど元に為ったドン・シーゲル監督の映画〈白い肌の異常な夜〉をTV視聴した。南北戦争時にクリント・イーストウッドの伍長を匿った女学園の物語は、愛と嫉妬の交錯する奇妙な恐るべき千夜一夜の何とも悩ましい悪夢なのかも知れない…。此れを女性視線でリメイクしたのがソフィア・コッポラ監督の最新作だと聴くが…。一緒に観ていた妻が「痛い、痛い」と其のシーンで悲鳴を挙げて居たー。