P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2019-04-12
冒頭のニュースfilmの画像から奇妙な緊迫感が走る,長髪な彼のシルエットを見て女の子に間違える大人たち。タジオと云う制服のミューズに魅せられた「ベニスに死す」では無いが。J.Pサルトル原作の映画化で
しーくれっとおぶもんすたー
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冒頭のニュースfilmの画像から奇妙な緊迫感が走る,長髪な彼のシルエットを見て女の子に間違える大人たち。タジオと云う制服のミューズに魅せられた「ベニスに死す」では無いが。J.Pサルトル原作の映画化で
美少年が読み聞かせの本の音読の時間に家庭教師の乳房に曳かれて行く,其の幼き日の画像とプロセスがlyricalに且つ悪魔的に画かれて。祈りを拒否した少年が独裁者の危険なパトスに変容する件もスリリングだ
何だかなあ…。如何せんはフィクション。これならば、ヒトラー、ムッソリーニなど、彼らが如何にして独裁者になって大衆を扇動して行ったかを、少年時代から克明に描いた実話の方が良かったかも知れない。“ダミア~ン!”―オカルト映画の傑作『オーメン』の方がゾクッとする。実線をなぞっているだけの写経のような感じ。思ったほど怖くなかった。
星は「ある独裁者の少年時代」でも「怪物の秘密」てもなく、「ある毒親達の子供スポイル育成日記」としてのもの。しつけ直しを母親に丸投げして、結果にだけ口出す父、息子が自分よりメイドを慕う原因を考えもしない母、何もしないロバート・パティソン(笑)。田舎で環境のよく似た同年代の子はいない。これじゃいい子でもひねくれる。ミステリーやサスペンスではないので、予告に惹かれた人は注意。