カトマンズに散る花 作品情報

かとまんずにちるはな

第二次世界大戦。英印軍のグルカ傭兵としてビルマ戦線に駐屯するスヨグ・ビル(ガネス・マン・ラマ)は、本性を剥き出しにして生きていた。しかし、日本軍にあえなく蹴散らされ、ほうほうの体でカトマンズに逃げ帰る。その心には癒しがたい傷跡が残った。飲み友達のシブラージュ(ジャガット・ラスティア)は、そんな彼を戦地から凱旋した英雄だと持ち上げ、妹たちに引き合わせたいと屋敷に招く。その屋敷は、青い花を満開に咲かせたシリスの木立に囲まれた大邸宅。そこで出会ったのは、家に籠って思索に耽るシブラージュの妹で次女のサカンバリ(サルミラ・グルン)だった。冷たく陰のある彼女は、スヨグ・ビルの前でも意地の悪い笑みを浮かべるばかり。そんなサカンバリにうんざりしたスヨグは、残り2人のシブラージュの妹、長女のムジュラ(スーザニア・スッバ)や三女のサヌ(アプサラ・カルキ)に興味を逸らそうとする。だが、サカンバリはスヨグ・ビルと激しく衝突を繰り返し、彼の戦争犯罪と暴力性を容赦なく暴き立てる。激しく心を揺さぶられるスヨグ・ビル。2人の孤独な魂は、心の奥深くで少しずつ共鳴を始めていた。やがて、戦争で心に深い傷を負ったスヨグ・ビルと、あらゆる愛を拒み続けるサカンバリの間に、密かな愛が芽生えるが……。

「カトマンズに散る花」の解説

ネパール文学界の最高峰・マダン賞受賞作『シリスコフル』を原作にしたネパール映画。1960年代のカトマンズを舞台に、戦争で心に傷を負った男と厭世的な女性の愛の物語が繰り広げられる。監督は「カタプタリ~風の村の伝説~」の伊藤敏朗。伊藤は、東京情報大学の教授を務め、ネパール映画研究の第一人者としても知られる。出演は「カタプタリ~風の村の伝説~」のガネス・マン・ラマ。

ネパールの作家パリジャートの原作『シリスコフル(シリスの花)』を、ネパール映画研究者である伊藤敏朗が映画化。第2次世界大戦時に日本軍と戦い心に傷を負ったスヨグは、友人の妹であるサカンバリと出会い衝突しながらも、いつしか惹かれていく。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2016年4月23日
キャスト 監督伊藤敏朗
原作パリジャート
出演ガネス・マン・ラマ サルミラ・グルン ジャガット・ラスティア スーザニア・スッバ アプサラ・カルキ シャミ・ライ ラクシュミ・ブシャール アンジュ・ランジット ガネス・ムナール ゴパール・ブタニ バスンダラ・ブシャール マノア・ゴータム チャンダニ・ラマ サントス・ラマ ラビ・ドォンゴル サビン・サッキャ
配給 Film Creation Nepal Pvt.Ltd.(提供:フィルム・クリエーション・ネパール)
制作国 ネパール(2013)
上映時間 134分
公式サイト http://film-creation-nepal.com/shirish/

予告編動画

※音声が流れます。音量にご注意ください。
※一部ブラウザ・スマートフォンに動画再生非対応がございます。

ユーザーレビュー

レビューの投稿はまだありません。

「カトマンズに散る花」を見た感想など、レビュー投稿を受け付けております。あなたの映画レビューをお待ちしております。

最終更新日:2022-07-26 11:03:24

広告を非表示にするには