氷の花火 山口小夜子 作品情報
こおりのはなびやまぐちさよこ
日本にオイルショックによる閉塞感が漂い欧米に倣おうとする欧米コンプレックスに陥っていた1970年代初頭、黒髪に切れ長の目という日本人らしさをたたえた山口小夜子がアジア系初のモデルとして世界の大舞台に躍り出た。山本寛斎や高田賢三、イブ・サンローランら名だたるファッション・デザイナーのミューズとなり、セルジュ・ルタンスや横須賀功光らトップクリエイターにインスピレーションを与え、東洋の神秘と謳われるまでに。やがて演劇やコンテンポラリーダンス、映画にも進出し美意識を追究していくも、2007年に急逝した彼女の実像は謎に包まれたままであった。彼女の関係者たちの証言や彼女が長年専属モデルを務めた資生堂のCM制作秘話、貴重な映像などから、ミステリアスなその姿に迫っていく。
「氷の花火 山口小夜子」の解説
1971年にデビュー、1972年にアジア系モデルとして初めてパリコレクションに登場し、1977年には『ニューズウィーク』誌の選ぶ世界のトップモデル6人に名を連ねるなどその切れ長の目と黒髪でセンセーションを巻き起こし、日本の美を世界に広めた伝説のモデル・山口小夜子。彼女と親交のあった「≒草間彌生 わたし大好き」の松本貴子監督が、彼女をモデルに起用したデザイナーの山本寛斎やクリエイターのセルジュ・ルタンス、高校の同級生といった関係者たちの証言、CM制作秘話などから、謎に包まれた山口の姿に迫ったドキュメンタリー。長年山口が専属モデルを務めた資生堂が資料提供をはじめ多岐に渡り本作に協力している。
2007年に急逝したモデルでパフォーマーの山口小夜子を追ったドキュメンタリー。過去に仕事をしたデザイナーやカメラマン、またプライベートで親交のあった人々の証言と共に、本人のインタビュー映像や遺品を紹介しながらその人生を紐解いてゆく。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2015年10月31日 |
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キャスト |
監督:松本貴子
出演:山口小夜子 高田賢三 ジャン・ポール・ゴルチエ 中尾良宣 セルジュ・ルタンス |
配給 | コンパス |
制作国 | 日本(2015) |
上映時間 | 97分 |
公式サイト | http://yamaguchisayoko.com/ |
(C)2015「氷の花火 山口小夜子」製作委員会 (C)KAZOU OHISHI 写真提供:セルジュ・ルタンス
予告編動画
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ユーザーレビュー
総合評価:4点★★★★☆、1件の投稿があります。
P.N.「歩いて行く、それがすべて、」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2024-02-02
歩いて行くと、時につまずくけれど、歩いて行くから、出会いがある。
その様なコメントを残した、スーパーモデルの元祖で、なんと日本人の山口小夜子さん。
圧巻の着こなしは、オートク・チュールの着こなしを観れば良く分かる。
映像が、もっと盛り込んでいたら嬉しかったが、近親者による回顧展風なのが残念。なんだか恥ずかしい程、後輩たちのコメントが薄っぺらいから察しても小夜子さんは、内面から輝いていたんだと理解出来ます。
海外での評価も高かったから、海外の監督ならどう掘り起こしただろうか?
正に、ファションのアイコンとして、歩み続け、その表現を様々な可能性に広げた彼女の軌跡を追う作品。
以前、展示会で見たことがあった、その映像化の作品。
如何に、着こなしが、圧巻だったかに驚く。
また、芸術分野の若者達を鼓舞しながら、自らも新たに歩み続けるバイタリティにも驚く。
表現することの可能性を広げて行った女性で、世界で活躍したモデルで、唯一無二の存在を目撃出来ます。