あの日の声を探して 作品情報
あのひのこえをさがして
1999年、ロシアに侵攻されるチェチェン。両親を目の前で殺され、声を失った9歳の少年ハジ(アブドゥル・カリム・ママツイエフ)は、姉のライッサ(ズクラ・ドゥイシュビリ)も殺されたと思い、まだ赤ん坊の弟を見知らぬ人の家の前に捨て、一人放浪していた。子供さえも容赦なく攻撃してくるロシア軍をかわし、ようやく街へたどり着いたハジは、フランスから調査に来たEU職員のキャロル(ベレニス・ベジョ)に拾われる。仕事を人生の第一優先と考え、家庭も持たず、離れて暮らす母親のことも煩わしく感じていたキャロルであったが、ハジと出会い、自分の手では世界を何も変えられないことを知る。せめて目の前の小さな命を守りたいと願い始めたキャロルは、ハジが生き別れた姉弟を捜し出そうと奔走するが……。
「あの日の声を探して」の解説
1954年公開のフレッド・ジンネマン監督作「山河遥かなり」を原案に「アーティスト」のミシェル・アザナヴィシウスが監督するヒューマンドラマ。チェチェンで両親を殺され、声を失った9歳の少年が、EU職員と共に生き別れた姉弟を捜す姿を描く。出演は「ある過去の行方」のベレニス・ベジョ、「キッズ・オールライト」のアネット・ベニング。
「アーティスト」のミシェル・アザナヴィシウスが「山河遥かなり」から着想を得、現代の戦争を真摯に見つめた人間ドラマ。ロシアに侵攻された1999年のチェチェン。フランス人EU職員キャロルは両親を殺され声を失った9歳の少年ハジを保護する。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2015年4月24日 |
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キャスト |
監督:ミシェル・アザナヴィシウス
出演:ベレニス・ベジョ アネット・ベニング マキシム・エメリヤノフ アブドゥル・カリム・ママツイエフ ズクラ・ドゥイシュビリ レラ・バカガシュヴィリ ユーリー・ツリロ マムカ・マッチティゼ ルスダン・パレウリゼ |
配給 | ギャガ |
制作国 | フランス グルジア(2014) |
年齢制限 | PG-12 |
上映時間 | 135分 |
(C) La Petite Reine / La Classe Américaine / Roger Arpajou
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ユーザーレビュー
総合評価:4点★★★★☆、2件の投稿があります。
P.N.「C.ルージュ」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2015-04-29
こみあげてきたのは涙ではなく怒りだった。戦争でいつも犠牲になるのは立場の弱い老人や子供。弱肉強食。若い兵士が少しずつ狂気をはらんでいく。ドキュメンタリーかと思うほどの残忍なシーンもあるのは、私達が平穏無事な毎日を当たり前と思わないこと、戦争等の殺戮に対して無関心でいないこと、地味な映画だが強いメッセージが伝わってくる。