危険なプロット 作品情報
きけんなぷろっと
かつて作家を志したものの、今は高校の国語教師として働くジェルマン(ファブリス・ルキーニ)は、生徒たちの凡庸な作文にうんざりしながら添削する日々を過ごしていた。ところが新学期を迎えたある日、1人の生徒が書いた作文に心を奪われる。それは、数学が苦手なクラスメイトに勉強を教えるため、彼の家を訪れた週末の様子を記したものだった。その生徒の名はクロード(エルンスト・ウンハウワー)。ジェルマンは表現力豊かなその内容を高く評価するが、妻ジャンヌ(クリスティン・スコット・トーマス)は、友人のラファ(バスティアン・ウゲット)とその家族に対する皮肉たっぷりの尊大さや倫理を無視した内容を批判。翌日、ジェルマンは内容が不適切で第三者が読んだら問題になるとクロードに忠告するが、返って来たのは“先生以外に誰も読まなければ問題ない。作文を学びたい”という答えだった。彼の才能を伸ばしたいと考えたジェルマンは、個人指導を提案。ジェルマンの指導を受けたクロードは、才能に磨きをかけ、ラファの家を訪れては次々と“新作”を書き続けてゆく。それを日々、待ちわびるようになるジェルマン。ところがある日、クロードが“もう書けないかもしれない”と言い出す。成績の上がらないラファを心配した両親が、家庭教師を雇うことを考えているというのだ。そうなれば、もうラファの家に通うことはできない。“次のテストでラファに良い点を取らせ、成果を出さないと。”暗に数学の試験問題を要求するクロードに戸惑いながらも、ジェルマンは試験問題を渡してしまう。その結果、ラファは好成績を収め、クロードは執筆を再開。だが、その内容は次第にエスカレート。ラファの母親(エマニュエル・セニエ)とのただならぬ関係を匂わせるまでになってゆく。さすがに危機感を覚えたジェルマンは止めようとするが、クロードは“あなたが書けと言ったんだ。もう止められない”と言い放つ……。
「危険なプロット」の解説
「スイミング・プール」のフランソワ・オゾン監督が贈るサスペンス。才能ある生徒の作文指導を始めた国語教師が、彼の書く物語に引きこまれ、抜き差しならない状況に陥って行く。出演は「しあわせの雨傘」のファブリス・ルキーニ、「マンク 破戒僧」のエルンスト・ウンハウワー、「サラの鍵」のクリスティン・スコット・トーマス。
フランソワ・オゾンによる人間が持つ毒と日常に潜む狂気を、ユーモアを交えて描いたサスペンス。高校教師のジェルマンは、宿題として提出されたある男子生徒の作文に興味を抱く。彼の文才に惹きつけられたジェルマンは、自ら個人指導を申し出る。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2013年10月19日 |
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キャスト |
監督:フランソワ・オゾン
出演:ファブリス・ルキーニ クリスティン・スコット・トーマス エマニュエル・セニエ デニス・メノシェ エルンスト・ウンハウワー バスティアン・ウゲット ジャン=フランソワ・バルメール ヨランド・モロー カトリーヌ・ダヴェニェール |
配給 | キノフィルムズ(協力 ユニフランス・フィルムズ) |
制作国 | フランス(2012) |
年齢制限 | R-15 |
上映時間 | 105分 |
(C)2012 Mandarin Cinéma -‐ Mars Films -‐ France 2 Cinéma – Foz
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、3件の投稿があります。
P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2018-09-21
そしてインデイーズ映画で注目のハンナ・フィデル監督作品「女教師」(2013)を深夜放映で観ていて,危うい立場に教師自らが陥る様な本編の事を一寸思い浮かべて仕舞った…。本作の小説を書くと云う回り道は本邦未公開映画「女教師」には無いのだが、教師と生徒間の禁断の恋の行方の描写力には確かなものが在る。或る女子先生の顛末や如何!??