ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ 作品情報
どきゅめんたりーえいがひゃくまんかいいきたねこ
絵本作家でエッセイストの佐野洋子はガンを患い、余命宣告を受けた。監督の小谷忠典は、顔を映さないという条件で、彼女の最期の日々を記録することを認められる。佐野が1977年に発表した『100万回生きたねこ』は、100万回死んで100万回生まれかわった“ねこ”の数奇な運命を描いた絵本。世代を超えて読み継がれ、つねに新しい読者を生みつづけ、2012年に刊行35周年を迎える。愛と孤独についての佐野の深い洞察は、それを読む人たちの人生に深く染み込んでいた。絵本を幼い子供たちに読み聞かせる母親。絵本と自分たちの秘密を重ね合わせる女性たち。彼女たちは、癒しがたい疎外感について、抑えがたい欲望について、あるいは母との確執について、そして自身の幸福について、静かに語ってくれた。佐野も自らの生い立ちと『100万回生きたねこ』の誕生にまつわるエピソードを披露。映画は一冊の絵本で繋がった作者と読者を見つめ続ける。そして、撮影中の2010年11月。佐野洋子、永眠。享年72。葬儀を見届けたカメラは、女優・渡辺真起子とともに、佐野が生前、“やっぱり私のふるさとどこですかって言ったら、北京だと思うのよね”と語ってくれた思い出の地、北京へ旅立つ。それは、1冊の絵本を巡って、世界に横たわる生と死、愛と孤独を描き出そうとする冒険の始まりだった。しかし、北京も今や都市は高層ビルが立ち並び、昔の面影はない。取り壊された民家の跡に渡辺は佇む。街には重機の音が響き、崩されていく古い壁の向こうには、高層住宅が立ち並んでいるのが見える。佐野の故郷の街は、少しずつ形を失っていくようだった。その一方、日本では9歳の少女が、母親のお腹の中にいる赤ちゃんが生まれたら、絵本をたくさん読んで聞かせることを、母親と約束していた。
「ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ」の解説
1977年の発表以来、常に新しい読者を生み出し、累計180万部を突破、2012年に刊行35周年を迎えた絵本『100万回生きたねこ』。ガンで余命宣告を受けたこの絵本の作者、佐野洋子と、人生において様々な形でこの本を受け止めた読者に取材し、その世界を紐解いてゆくドキュメンタリー。監督は「LINE」の小谷忠典。
世代、時代を超えて愛され続けている人気絵本『100万回生きたねこ』の作者と読者を繋ぐドキュメンタリー。病により余命を告げられた作者・佐野洋子の最期の日々と絵本を読む読者の姿を通して、絵本の不思議な魅力と佐野洋子の世界を映し出す。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2012年12月8日 |
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キャスト |
監督:小谷忠典
出演:佐野洋子 渡辺真起子 フォン・イェン |
配給 | 東風 |
制作国 | 日本(2012) |
上映時間 | 91分 |
公式サイト | http://www.100neko.jp/ |
(C) ノンデライコ/contrail/東風
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