これは映画ではない 作品情報
これはえいがではない
テヘランのとあるアパートメントの一室。軟禁中のジャファール・パナヒ監督自身の一日をカメラは映し出す。構想中の脚本を、舞台稽古のように絨毯にテープを貼って再現したかと思えば、タイミングよく上の階の住人が吠えまくる犬を預けに来たり。ごみ回収の青年が、パナヒが警察に連行された日のことを知っていたり……。どこまでが偶然でどこまでが演出なのか? スリリングなスタイルで周到に組み立てられた映像は、映画のラストで、建物のエレベーターを自由への逃走の場へと変えてしまう。観客は、パナヒ監督のユーモアに笑いながら、やがてその状況の重さに慄然とさせられるだろう。
「これは映画ではない」の解説
「オフサイド・ガールズ」などで知られるイランの名匠ジャファール・パナヒ監督が反体制活動により映画製作を禁じられ、友人の映画監督モジタバ・ミルタマスブの協力により自宅で撮影した映像。軟禁生活の様子をユーモアで綴りながら、逞しいプロテストを訴える。2011年カンヌ国際映画祭キャロッスドール受賞。
反体制映画を撮った罪で懲役6年、映画製作禁止20年の罪を言い渡され、自宅軟禁中のジャファル・パナヒ監督。脚本を読むだけなら映画製作ではないとの持論から、友人の映画監督を呼び出し、構想中の脚本を読む様子を撮影してもらうことに。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2012年9月22日 |
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キャスト |
監督:ジャファール・パナヒ
モジタバ・ミルタマスブ
出演:ジャファール・パナヒ |
配給 | ムヴィオラ |
制作国 | イラン(2011) |
上映時間 | 75分 |
公式サイト | http://www.eigadewanai.com/ |
(C) Jafar Panahi and Mojtaba Mirtahmasb
ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、2件の投稿があります。
P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2022-09-15
そしてアスガー・ファルハデイ監督のデビューから第三作目の映画〈火祭り〉を観て居て,火祭りの模様が出て来る本篇のことが脳裡に過る。パナヒ監督自身も役者として出ている見たいだし…。ちょいと松本清張原案の人気ドラマ〈家政婦は見た〉を彷彿させる視座が感じられる秀作