P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★☆☆
- 投稿日
- 2024-05-14
目撃者と言いながら、この映画の主人公は盲目の老人だ。妙な邦題なのに誰も不思議に思わないのは、観ているうちに難解なミステリーの展開に呑み込まれて、そんなことはどうでもよくなってしまうからだろう。
そして、この映画は数ある伏線が全くといっていいほど、犯人に繋がらないため、主人公だけでなく観ている者も推理不可能な状態に陥ってしまう。
これが狙いだったら凄いとは思うのだが、後に「ダリオ・アルジェンド作品はストーリー構成が破綻している」と言われ続けるが、この映画はその第一歩と言える作品なのかもしれない。
ダリオ・アルジェントの映画の主人公は、1980年代に低年齢化したが、この映画は8歳の女の子が拉致されるシーンがあり、その片鱗をうかがわせていると思う。
また、電車とホームの隙間に首を挟まれて死体が回転するシーンは圧巻で、伏線がなってないのは、このようなショッキングなシーンに力をいれ過ぎたせいなのかもしれない。