P.N.「雪風」さんからの投稿
- 評価
- ★★☆☆☆
- 投稿日
- 2022-10-11
部活をやめる噂が広まっただけで騒動を起こす桐島がうらやましい。現在活躍している若い頃の役者さんを観れたのは良かった。
きりしまぶかつやめるってよ
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部活をやめる噂が広まっただけで騒動を起こす桐島がうらやましい。現在活躍している若い頃の役者さんを観れたのは良かった。
本編から高校時代の写真研究部映画班の部活動の日常生活を懐かしく想い出した…。ゾンビ映画は撮らなかったけどね!夢中に為れるって只管青春何だー。映画の構成では主人公不在の演劇サミュエル・ベケットの〈ゴドーを待ちながら〉やアラン・レネの遺作見たいだし、コメディの其のタッチは有名なグルジア出身の映画監督の作品を思わせたかな。柳美里の「家族シネマ」ならぬ「部活シネマ恋愛篇?」ってとこかな❤️
もの凄い映画を観たというよりかは、かなり良い映画を観たという印象。
とにかく高校生の日常、学校の世界感がリアル。それでいて、そういった映画にありがちなアクや嫌な臭さがなく、すっきりと楽しむことができた。
観てよかった。
本当に観て良かったなと思える作品でした。
神木&大後のシーンは思わず笑ってしまいました…
若手の俳優達の演技も良かったし何と言ってもラストの感じが凄く良かったです。流れてくる高橋優の『陽はまた昇る』も作品にマッチしていてカッコ良かった。こういう作品をこれからも観たい…
原作の読後感と寸分違わない鑑賞後の感覚、見事です。正直「どうやって映画にするんだ」などと。あの頃つまらないこで悩んだり、トシは食ったけど、おかげで理解できるようになったことがあったり、思えば全てが愛おしい、そんな気分にさせてくれる映画です。個人的には神木と大後のやりとりに笑いが止まりませんでした。
ここのあらすじは誤解を招く。桐島に振り回される子らと、その周辺の子。桐島とは全く関係なく己の好きな映画を撮ろうとしている映画部員等々。色んな立場の人間が交錯するのが面白い。でもかなり青臭い。大人ならこんな青春あるよね、と楽しめるが、現役学生に響くかは謎。
所詮努力は天才に勝らない…。
できる奴は、何やってもできる…。
どんなに想っても、所詮叶わぬ恋…。
結局皆、同じ「階層」の異性と付き合う。
才能のない者が一生懸命頑張る姿を見て、言いようもない何かを感じる、「できる側」の宏樹。
桐島の退部により、人間関係の微妙な距離感が崩れ始めて…。
それでも、皆頑張ってもらいたいし、皆それぞれ幸せになってもらいたいです。
できれば、奇跡も起きて欲しいです。
自分も高校生にもどって、登場人物の1人としてスクリーンの中に入ってるような、疑似体験が味わえました。
懐かしい気分になれました。あくまで皆素人っぽい感じてがよかったです。
高校生になると、運動力、社交性、容姿など様々なことで生徒間で格差を感じ、「あいつらと俺達じゃ生きる世界が違うから」と同じフィールドに立てず、階層が出来上がってしまう。いわゆる、スクールカーストである。
その中で、生きずらさや挫折を感じながらも、今あるちょっとした努力や幸せの瞬間を精一杯大切にすることが重要で、そして、それが若者にとっての成長なのかなと、見た後にジワジワと感じることができた。良作。
見終わった後、心に響くこの感覚は何だろう。初めて映画を観ての衝撃だった。若い俳優達の演技も良かった。中高生はもちろん、大人にも薦められる映画だと思う。