家族の庭 作品情報
かぞくのにわ
地質学者のトム(ジム・ブロードベント)と、医学カウンセラーのジェリー(ルース・シーン)は誰もがうらやむおしどり夫婦だ。彼らは30歳になる孝行息子(オリヴァー・モルトマン)にも恵まれ、私生活は非常に充実していた。ある晩、ジェリーは同僚メアリー( レスリー・マンヴィル)を夕食に招待するが、彼女は酔ってしまい自分には男運がないと愚痴っていて……。
「家族の庭」の解説
「ヴェラ・ドレイク」などのイギリスの巨匠、マイク・リー監督による心揺さぶられる人間ドラマ。揺るぎない信頼関係で結ばれている一組の夫婦と、彼らのもとに集まる人々の喜怒哀楽を優しく見つめる。『人生は、時々晴れ』のレスリー・マンヴィルが主演を務め、彼女を支える夫婦をルース・シーン、ジム・ブロードベントらイギリスが誇る名優が好演する。登場人物たちそれぞれの人生の奥深さが胸を打つ。
「秘密と嘘」「人生は、時々晴れ」の名匠マイク・リーによる、ヒューマン・ドラマ。ロンドン郊外で充実した生活を送る初老の夫婦、トムとジェリー。ジェリーの同僚メアリーは、幸せそうな彼らのもとを訪れるたびに、寂しい自分の境遇を嘆くが……。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2011年11月5日 |
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キャスト |
監督:マイク・リー
出演:ジム・ブロードベント レスリー・マンヴィル ルース・シーン ピーター・ワイト オリヴァー・モルトマン デヴィッド・ブラッドリー カリーナ・フェルナンデス マーティン・サヴェッジ ミシェル・オースティン フィリップ・デイヴィス スチュワート・マッカリー イメルダ・スタウントン |
配給 | ツイン |
制作国 | イギリス(2010) |
上映時間 | 130分 |
(C) 2010 UNTITLED 09 LIMITED, UK FILM COUNCIL AND CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、2件の投稿があります。
P.N.「オーウェン」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2024-07-21
"家族とは何かという根源的な問いかけに、老いと孤独を絡ませた、マイク・リー監督の秀作「家族の庭」"
監督が「秘密と嘘」や「ヴェラ・ドレイク」のマイク・リーなら観ないわけにはいかない、いや、何が何でも観るべきだと半ば強迫観念にかられて、劇場に足を運んだ作品が「家族の庭」だ。
案の定、それまでのマイク・リー監督の作品同様、画面の隅々にまで神経が行き届いた演出と、俳優陣の熟練の演技を堪能しました。
久々に映画が終わるのが惜しいと思えるほど、充実した時間を味わえましたね。
特に秀逸なのは、導入部。冒頭で「ヴェラ・ドレイク」の主演女優のイメルダ・スタウントンが、初老の患者役で登場するから、てっきりこの女性が物語を引っ張っていくのかと思いきや、場面は病院内の女性カウンセラーに移り、さらに彼女の同僚の中年女性を映し出す。
短いカットを重ね合わせるように、人間関係を明らかにしていく巧みな語り口。
やがて、この映画の主人公は、カウンセラーと地質学者の初老の夫婦であり、その一家に集う様々な人物の人間模様であることがわかってくる。