ふたりのヌーヴェルヴァーグ ゴダールとトリュフォー 作品情報
ふたりのぬーべるばーぐごたーるととりゅふぉー
映画が誕生して以来のもっとも大きな衝撃と改革であるヌーヴェル・ヴァーグとは、多くの映画を見ることで映画を作り始めたシネフィルたち、すなわち映画の新世代である。批評家であると同時に監督である彼らが生み出した、書くことと撮ることの相互作用によるユニークな作品群は、映画史最初のムーヴメントであり、現代人が生きる世界を現在形で様式化したものだった。1959年5月、カンヌ国際映画祭で上映された「大人は判ってくれない」はセンセーショナルを巻き起こす。この1本の映画でヌーヴェル・ヴァーグの名を世界に知らしめたフランソワ・トリュフォーは、同映画祭で監督賞を受賞する。その直後、ジャン=リュック・ゴダールが「勝手にしやがれ」を発表する。ヌーヴェル・ヴァーグの評価は確固たるものとなり、2人の友情は永遠に続くかに見えた。しかし1968年の5月革命を境に、歴史と政治が2人を引き裂いていく。ゴダールは政治にのめり込み、トリュフォーは映画職人の道を選ぶ。そしてトリュフォーの分身といえる俳優ジャン=ピエール・レオは、2人の間で運命を翻弄される……。「大人は判ってくれない」のカメラテストを受けるレオ、演出の細部について語るトリュフォー、商業映画から身を引いていた頃のゴダールの姿など、貴重な映像で構成している。
「ふたりのヌーヴェルヴァーグ ゴダールとトリュフォー」の解説
ヌーヴェル・ヴァーグを代表する2人に迫るドキュメンタリー。脚本は『カイエ・デュ・シネマ』元編集長アントワーヌ・ド・ベック。監督は、数々のドキュメンタリーを監督しているエマニュエル・ローラン。2009年カンヌ国際映画祭でヌーヴェル・ヴァーグ50周年記念作品として上映され、更なる編集を加えて完成した。
映画表現の概念を一新させた“ヌーヴェル・ヴァーグ”の旗手、ゴダールとトリュフォー。10代の頃からの親友同士でありながら、政治的信念の違いで反目せざるをえなくなった彼らの絆と友情の軌跡を、貴重なインタビュー映像などを通してたどる。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2011年7月30日 |
---|---|
キャスト |
監督:エマニュエル・ローラン
出演:フランソワ・トリュフォー ジャン=リュック・ゴダール ジャン・ピエール・レオ イジルド・ル・ベスコ |
配給 | セテラ・インターナショナル |
制作国 | フランス(2010) |
上映時間 | 97分 |
動画配信で映画を観よう! [PR]
ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、1件の投稿があります。
P.N.「PineWood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2017-03-13
甲高いゴダール監督とトリュフォー監督の声が、神経質なジャン・ピーエル・レオ青年の声と交錯する貴重なドキュメント♪二人の或いは三人の友情と齟齬も!シネマニアとしてシネマテーク創設者のアンリ・ランフロワや映画理論の大家アンドレ・バザンの申し子たちの物語…。