アレクサンドリア 作品情報
あれくさんどりあ
ローマ帝国が崩壊寸前の4世紀末、エジプト・アレクサンドリア。人々は古代の神をあがめていたが、ユダヤ教とキリスト教が勢力を広げつつあった。天文学者ヒュパティア(レイチェル・ワイズ)は美貌と知性に恵まれ、多くの弟子たちから慕われていた。そのひとり、オレステス(オスカー・アイザック)は彼女に愛を告白する。しかし、学問一筋のヒュパティアは拒絶する。ヒュパティアに仕える奴隷ダオス(マックス・ミンゲラ)も彼女に思いを寄せていたが、その身分ゆえ、それは秘する恋だった。キリスト教徒たちに古代の神々を侮辱された科学者たちは、彼らに報復する。ヒュパティアはローマの長官に訴えるべきだと反対するが、決定権を持つ父テオン(ミシェル・ロンズデール)は耳を貸さない。キリスト教徒がさらに多勢を集めて返り討ちに来たので、科学者たちは図書館に逃げ込む。争いの裁きを委ねられたローマ皇帝は、科学者たちの罪は問わない代わりに、図書館を放棄するよう命ずる。ダオスは奴隷として愛する人について行くか、改宗して自由を手に入れるか迷う。しかし取り乱したヒュパティアに叱責されたダオスは彼女に決別し、アンモニオス(アシュラフ・バルフム)に扇動され、神々の像を打ち壊す。キリスト教徒たちは図書館の書物を燃やす。この事件以来、アレクサンドリアではキリスト教とユダヤ教のみが認められることになり、多くの異教徒がキリスト教に改宗する。数年後、ローマ帝国は東西に分裂する。改宗したオレステスはアレクサンドリアの長官に、ヒュパティアの生徒シュネシオス(ルパート・エヴァンス)は主教に、ダオスは修道兵士となっていた。しかしヒュパティアは、地球と惑星の動きを解明しようと研究に励んでいた。キリスト教徒はユダヤ教を弾圧し始め、指導者のトップ・キュリロス主教(サミ・サミール)は、女子供まで皆殺しを命じる。アレクサンドリアの支配を目論むキュリロスはオレステスの失脚を狙い、彼の弱点がヒュパティアであることに気づく。
「アレクサンドリア」の解説
ローマ帝国末期に実在した美貌の女性天文学者の数奇な運命を、ヨーロッパ史上最大級の製作費を投じて描いたスペクタクル史劇。監督は、「海を飛ぶ夢」のアレハンドロ・アメナーバル。出演は、「ナイロビの蜂」のレイチェル・ワイズ。本国スペインで2009年度のゴヤ賞を7部門受賞し、スペイン映画最高興行収入を記録。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2011年3月5日 |
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キャスト |
監督:アレハンドロ・アメナーバル
出演:レイチェル・ワイズ マックス・ミンゲラ オスカー・アイザック マイケル・ロンズデール サミ・サミール アシュラフ・バルフム ルパート・エヴァンス ホマユン・エルシャディ オシュリ・コーエン |
配給 | ギャガ |
制作国 | スペイン(2009) |
上映時間 | 127分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:2点★★☆☆☆、1件の投稿があります。
P.N.「ミスチーフジョーンズ」さんからの投稿
- 評価
- ★★☆☆☆
- 投稿日
- 2011-03-05
壮大な歴史劇にラブロマンスを絡ませて、スケールの大きいドラマにしたかったのは分かるが、どちらも可もなく不可もなく。なんとなく大事件が経過してストーリーが流れて行く。序盤の、女主人に恋をした、奴隷の青年の心理描写は良かったが、それも途中まで。後は歴史的展開に飲まれてしまう。実在の人物とはいえ、登場人物の性格付けは作り手が脚色してるわけなんだから、もう少し「観客にとっての魅力」を意識して欲しかった。