ヤコブへの手紙 作品情報

やこぶへのてがみ

1970年代のフィンランドの片田舎で、レイラ(カリーナ・ハザード)は模範囚として恩赦を受け、12年間暮らした刑務所から釈放される。身寄りのない彼女は、不本意ながら、ある牧師の家に住み込みで働くことに。盲目の牧師ヤコブ(ヘイッキ・ノウシアイネン)はレイラに、毎日届く手紙を読み、返事を書くことを頼む。自転車に乗った郵便配達人(ユッカ・ケイノネン)が届ける手紙には、些細なことから誰にも打ち明けられないことまで、様々な悩みが書かれていた。ヤコブは、その1つ1つに丁寧に返事をする。ヤコブは相談者の心のよりどころがなくならないように、別の土地に用意された立派な家に引っ越すこともなく、雨漏りのする家に住み続けていた。レイラはその仕事も好きになれず、郵便配達人のことも鬱陶しく感じ、手紙を勝手に捨てていた。郵便配達人もレイラに不信感を抱き、2人の仲は険悪になる。ある日、毎日届いていた手紙が、まったく届かなくなる。それが生きがいとなっていたヤコブは、すっかり気を落とす。レイラはヤコブの家を出て行こうと決意するが、自分には行くべき場所がないことに気づく。ヤコブはレイラに、優しく語りかける。レイラは、ただ1人自分を受け入れてくれるヤコブに、心を許し始める。レイラは郵便配達人に、手紙が届かなくなった理由を尋ねる。来ない手紙は届けられないという配達人に、レイラは明日必ず手紙を届けるように言う。しかし、手紙は届かなかった。しかしレイラはヤコブに、手紙が届いたと告げる。そして、誰にも話すことのなかったことを打ち明け始める。

「ヤコブへの手紙」の解説

1970年代のフィンランドを舞台に、孤独な元囚人と、人々を癒す牧師との心の交流を描くヒューマンドラマ。監督は、フィンランドとスウェーデンを拠点に活動し、国際映画祭での受賞歴も多いクラウス・ハロ。出演は、ジャーナリストとしても活躍するカリーナ・ハザード。第82回アカデミー賞外国語映画部門ノミネート。

公開日・キャスト、その他基本情報

公開日 2011年1月15日
キャスト 監督クラウス・ハロ
出演カーリナ・ハザード ヘイッキ・ノウシアイネン ユッカ・ケイノネン エスコ・ロイネ
配給 アルシネテラン
制作国 フィンランド(2009)
上映時間 75分

ユーザーレビュー

総合評価:5点★★★★★、2件の投稿があります。

P.N.「pinewood」さんからの投稿

評価
★★★★★
投稿日
2024-09-17

宮本輝著・錦繍を読み文通のスタイルから連想した映像化作品として本篇等が甦って

最終更新日:2024-09-27 16:00:01

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