P.N.「pinewood」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2022-09-30
日本映画専門チャンネル「このドキュメンタリーが凄い!」特集で視聴。亡き高音のボーカル佐藤伸治リーダーのフィッシュマンズのライブ等をinterviewを交えて丹念に追う
おみすてになるのですかしょうこんのたみ
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日本映画専門チャンネル「このドキュメンタリーが凄い!」特集で視聴。亡き高音のボーカル佐藤伸治リーダーのフィッシュマンズのライブ等をinterviewを交えて丹念に追う
私は99年に、佐藤さんの追悼特集をやっていたのを見てフィッシュマンズを知った口なので、ガチファンではありません。
その当時自分はまだ子供だったので、なんて不思議な音楽なんだ、ボーカルの方が亡くなってるのか、、なんだか少し怖いな、、とか、ガキっぽい感想しか抱いていませんでした。
大人になった今、劇場で佐藤さんと再会出来て、もう涙が止まりません。
劇場に2回足を運びました。
パンフレットもかいました。
天才が故の苦悩。
佐藤さんの綺麗な瞳は、彼の真っ直ぐな性格そのものだったんだ。
その瞳が少しずつ輝きを弱めていく様など映像から見て取れて、本当に堪らない気持ちになりました。
確実に私の人生に多大な影響を与えた映画です。最高でした!
フィッシュマンズの結成の経緯からメジャーデビューを経て、主に佐藤くんの死までの流れを、貴重な当時の映像と、バンドメンバーはじめ主たる関係者のインタビューで時系列に綴る作品。脱退したメンバーやレコード会社担当などの当時の胸中も織り込まれるが、時間が経っているがゆえの客観性が保たれた語り口と、同じ質問を複数の人物が語ることでほどよいテーマとの距離感のもと、静かに深く事実が浮き彫りになって観る人の胸に迫るし、それが心地よい。佐藤くんのかつての立ち居振舞いも、ああ、うん、佐藤くんこうだったと、けっこう追いかけてた私としても明るく懐かしむことができた。ただ、観た後の余韻は予想以上に深く迫りくるものがあり、佐藤くんの心の深みにそっと手を合わせて、歌詞(というか楽曲やパフォーマンス含め)の一つ一つを改めて噛み締め続けざるを得なくなった。ありがとう、この映画。やっぱりそして佐藤くんに心からありがとうと言いたくなった。