老人と海 ディレクターズ・カット版 作品情報
ろうじんとうみでぃれくたーずかっとばん
日本最西端に位置する国境の島、与那国島。年に数回、よく晴れた日には台湾の島影を望むことができる。人口およそ1600人のこの小さな島には、荒々しくも美しい自然と、人々が大切に伝え育む琉球王朝と南方文化の影響を受けた多様な文化、そしてゆったりと漂う時間がある。1980年代後半、この島には笹舟のように細長い一人乗りのクリ舟(=サバニ)を操り、200キロの巨大カジキを追う82歳の老漁師、糸数繁さんがいた。じいちゃんと呼ばれた糸数さんは島の人々に支えられ、ばあちゃんを愛して海に行き、海を愛して漁に出る。サバニで海に出ることを“海を歩く”と表現していたじいちゃんは、長い不漁に苦しみながらも、1年後、ついにカジキとの格闘に勝利。そして、海に還っていった。まっすぐなじいちゃんの生き方や、自然と人間とが共存しながら生きていく姿から、人が生きることの根源的な強さと豊かさが見えてくる。
「老人と海 ディレクターズ・カット版」の解説
日本最西端の与那国島でカジキを追う82歳の老漁師の姿を、ヘミングウェイの『老人と海』になぞらえて追ったドキュメンタリー。監督は「映画 日本国憲法」のジャン・ユンカーマン。美しい海の風景をバックにした老漁師の姿を通して、人生の豊かさと人間の強さを伝える。画面を彩る音楽を担当したのはフォークシンガーの小室等。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2010年7月31日 |
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キャスト |
監督:ジャン・ユンカーマン
出演:糸数繁 |
配給 | シグロ=スターサンズ |
制作国 | 日本(2010) |
上映時間 | 98分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:5点★★★★★、2件の投稿があります。
P.N.「水口栄一」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★★
- 投稿日
- 2020-10-11
この映画をまた観て、とても感動した。私は昔からヘミングウェイの大ファンで「日はまた昇る」とか「武器よさらば」なども好きだったが、特に「老人と海」は大好きだった。最初に日本語で読んだが、ひじょうに感動してペーパーバックを繰り返し読むようになった。それだけにこの映画は私の心をとらえて離さない、魅力があった。これは老人と海を読んだ時と同様に人生というものを教えてくれたと思う。漁師というものに私はずっと魅力を感じていた。聖書のなかにもイエスの弟子として漁師が出てくるし、何年か前に私と同姓同名の漁師の方がおられることを知って、とても親近感を覚えた。これはドキュメンタリーだが、一見の価値があると思う。