ケンタとジュンとカヨちゃんの国 作品情報
けんたとじゅんとかよちゃんのくに
同じ児童養護施設で兄弟のように育ったケンタ(松田翔太)とジュン(高良健吾)。2人は、工事現場で壁の破壊を行う“ハツリ”と呼ばれる仕事をして暮らしていた。だが、職場は低賃金、劣悪な労働環境に加え、先輩の裕也(新井浩文)からの執拗ないじめに遭い、快適さからは程遠い場所だった。ある日、カヨちゃん(安藤サクラ)という女の子と知り合ったジュンは彼女の家に転がり込む。一方、ケンタは毎月、裕也に金を払い続けていた。ケンタが13歳のとき、兄のカズ(宮崎将)が幼女誘拐事件を起こした。それを馬鹿にした裕也は、カズにナイフで切りつけられ負傷。その賠償金と称して、裕也はケンタから金を巻き上げていたのだ。将来の夢もなく、日々虐げられる生活に絶望する2人。そんなある夜、ケンタとジュンはハンマーを手にして裕也の車を破壊すると、カヨちゃんを連れて逃走。カズのいる網走刑務所を目指して車を走らせる。ケンタは、行き詰った毎日にカズが風穴を開けてくれるに違いないと期待していた。道中、闘犬を飼う男(小林薫)、同じ施設で育った片目の洋輔(柄本佑)、キャバ嬢のゆみかちゃん(多部未華子)など、様々な人々との出会いを繰り返すうちに、ケンタとジュンの間には少しずつズレが生じてくる。やがてたどり着いた刑務所で、期待を胸に兄と面会するケンタ。だが、カズは異様な目つきで味気ない返事を返すばかり。その様子に失望した3人は当てもなくバイクを走らせる。やがて、希望を失ったケンタは暴走を始める。拳銃を手にして追ってきた裕也に捨て身で立ち向かうと、夜にはキャンプファイヤー中の若者たちに襲い掛かる。野獣のようなケンタを、裕也から奪った拳銃を手に制止するジュン。だが、ケンタの挑発に思わず引き金を引いてしまう。夜明け。血まみれでグッタリするケンタの肩を抱いて歩くジュン。2人は水平線を目指してゆっくり水の中へと進んでいくのだった……。
「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」の解説
「ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ」の松田翔太、「ソラニン」の高良健吾、「愛のむきだし」の安藤サクラ、3人の若手実力派俳優が共演。社会の底辺で生きる若者たちが、閉塞した日常から抜け出そうともがく姿を描いた青春ロードムービー。監督はデビュー作「ゲルマニウムの夜」が様々な映画祭で高い評価を得た大森立嗣。
公開日・キャスト、その他基本情報
公開日 | 2010年6月12日 |
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キャスト |
監督:大森立嗣
出演:松田翔太 高良健吾 安藤サクラ 宮崎将 柄本佑 洞口依子 多部未華子 美保純 山本政志 新井浩文 小林薫 柄本明 |
配給 | リトルモア |
制作国 | 日本(2009) |
上映時間 | 131分 |
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ユーザーレビュー
総合評価:3.5点★★★☆☆、2件の投稿があります。
P.N.「ナナ」さんからの投稿
- 評価
- ★★★★☆
- 投稿日
- 2010-06-23
暗い、暗すぎる。エンディングテーマが追い討ちをかけるように、更に暗い。何かをぶっ壊しても、結局何からも抜け出せない。主役の三人はもちろん、ケンタの兄が良かった。刑務所の面会シーンが印象的。